
結論「習慣的な納豆摂取は、血中のビタミンK2(MK-7)濃度を劇的に高め、骨の代謝を改善し、骨密度を維持・向上させる可能性がある。」
この記事はこんな方におすすめ
✅健康診断で「骨密度」の数値が気になり始めた方
✅納豆が体に良いとは聞くけれど、具体的に骨にどう効くのか知りたい方
✅閉経後の骨粗鬆症リスクを食事で予防したいと考えている方
✅サプリメントではなく、できるだけ自然な食品で骨を強くしたい方
時間のない方・結論だけサクッと知りたい方へ
🔴疑問:日本食の定番「納豆」を食べる習慣は、本当に私たちの「骨」を強くしてくれるのでしょうか?
🟡結果:習慣的に納豆を食べている人は、食べていない人に比べて骨を強くするビタミン(MK-7)が大幅に高く、骨密度も有意に高いことが判明しました。
🟢教訓:骨の健康を守りたいなら、納豆を日常的に食べるのが吉。特に年齢とともに骨が心配な方は、日々の食事に取り入れる価値があります。
🔵対象:主に日本の閉経後女性や高齢者を対象とした研究データの分析です(日本人には特に当てはまりやすい結果です)。

※本記事内の画像は主にChat GPTおよびGeminiを用いて、すべてAIで生成しております。
すべてイメージ画像であり、本文の内容を正確に表したものではありません。
あらかじめご了承ください。
はじめに
皆さん、こんにちは!
突然ですが、皆さんは「納豆」、毎日食べていますか?
実はわたし、以前から「納豆と健康」に関する論文をもっと皆さんにご紹介したいと常々思っていました。
しかし、やはり日本という国のいち郷土料理にすぎない納豆、信頼できる新しい論文が全然無くて、なかなか紹介できずにいたところ、最新の「納豆論文」をゲットしました!
本日ご紹介するのは、「納豆と骨の強さ」の関係を、複数の研究データを統合して検証した待望の研究です。
今回取り上げる論文が掲載された『Frontiers in Nutrition』は、スイスを拠点とする栄養学の国際的な学術雑誌です。
今回は、私たち日本人のソウルフード「納豆」が秘める骨へのパワーを、最新の科学的根拠(エビデンス)とともに一緒に読み解いていきましょう。
以前ご紹介した納豆の記事とも合わせて読んでいただきたいです!

noteで簡略版も公開しています↓↓↓

自己紹介
こんにちは! 某県の大規模病院で外科医として約20年の経験を持つ「医学論文ハンター・Dr.礼次郎」です。
海外の権威ある医学雑誌に掲載された論文を一編ずつ読み解いた、
生の「一次情報」をもとに、医学に詳しくない方にもわかりやすく解説しています。
日々、皆さんに信頼できる医療情報をお届けします!

※本記事は、PubMed掲載の査読付き論文をもとに、現役医師が一次情報をわかりやすく解説しています。
以下に出典を明示し、信頼性の高い医療情報をお届けします。
今回読んだ論文
“”Habitual natto intake elevates serum MK-7 levels, enhances osteocalcin carboxylation, and supports bone density: a meta-analysis of Japanese evidence””
(習慣的な納豆摂取は血清MK-7レベルを上昇させ、オステオカルシンカルボキシル化を促進し、骨密度を支持する:日本人のエビデンスのメタ分析)
Zhixiang Wen, Mengqi Zhen, Jing Wang, et al.
Front Nutr. 2025 Nov 28:12:1713726. doi: 10.3389/fnut.2025.1713726. eCollection 2025.
PMID: 41393956 DOI: 10.3389/fnut.2025.1713726
掲載雑誌:Frontiers in Nutrition【スイス IF5.03(2024)】 2024年より
研究の要旨(Abstract)
研究目的
納豆の習慣的な摂取が、血中のビタミンK2(MK-7)濃度、骨のタンパク質(オステオカルシン)の状態、そして骨密度にどのような影響を与えるかを評価すること。
研究方法
2025年1月までに発表されたデータベースから、日本の習慣的な納豆摂取者と非摂取者を比較した6つの研究(観察研究および準実験的研究)を統合・分析しました。
研究結果
納豆摂取者は、血中MK-7濃度が有意に高く、骨形成マーカー(カルボキシル化オステオカルシン)が増加し、骨密度も適度に高いことが示されました。
結論
習慣的な納豆摂取は、ビタミンKの状態と骨代謝マーカーを改善することに関連しています。
考察
観察研究が中心であるため解釈には慎重さが必要ですが、納豆は骨の健康と骨粗鬆症予防をサポートする食事アプローチとなり得ます。
研究の目的
この研究が明らかにしようとしたのは、「納豆を習慣的に食べることは、本当に骨を丈夫にするのか?」という点です。
これまでも、ビタミンK(特に納豆に含まれるMK-7)が骨に良いという話はありましたが、それらの多くは小規模な研究だったり、地域が限定されていたりとバラバラでした。
そこで、既存の研究をまとめて分析(メタ分析)することで、「納豆好き」と「納豆嫌い(または食べない人)」の間で、骨の健康状態に明確な差があるのかを白黒つけようとしたのです。
特に、日本独自の食品である「納豆」に焦点を当てている点が、この研究のユニークで重要なところです。

研究の対象者と背景
この分析には、合計2,327名の参加者を含む6つの研究データが使われています。
対象者
主に日本の成人、特に閉経後の女性や高齢者が多く含まれています。
比較
納豆を「習慣的にたくさん食べるグループ」と「ほとんど食べないグループ」を比較しています。

この研究は、参加者がすべて「日本人」です。
つまり、遺伝的背景や食文化が私たちと同じ人々のデータであるため、この結果は私たち日本人にそのまま当てはめやすいといえます。
逆に、納豆を食べる習慣のない欧米人などにそのまま適用できるかは未知数です。
研究の手法と分析の概要
研究チームは、PubMedやWeb of Scienceなどの主要な医学データベースから、信頼できる研究を厳選しました。
手法
メタ分析(Meta-analysis)。
複数の研究結果を統計的に統合し、より信頼性の高い結論を導き出す手法です。
評価項目
以下の3つを主要な指標として分析しました。
血清MK-7濃度
納豆由来のビタミンK2が体内にどれくらいあるか)
オステオカルシン
骨を作るタンパク質の活性化状態)
骨密度(BMD)
骨の強さの指標)
信頼性の担保
極端なデータ(外れ値)を除外する「感度分析」を行い、結果が偶然ではないことを確認しています。

【補足:各種用語】
MK-7(メナキノン-7)
ビタミンK2の一種です。
納豆菌によって作られ、他のビタミンKに比べて体内に長くとどまり、骨に届きやすいという特徴があります。
オステオカルシン
骨を作る細胞から分泌されるタンパク質です。
これがビタミンKによって活性化(カルボキシル化)されると、カルシウムを骨に定着させる「糊(のり)」のような役割を果たします。
カルボキシル化オステオカルシン(OC)=良いオステオカルシン
活性化された「良い」状態。
低カルボキシル化オステオカルシン(ucOC)=悪いオステオカルシン
ビタミンK不足で活性化されていない「役に立たない」状態。
BMD(骨密度)
Bone Mineral Densityの略。
骨の強さを判定するための代表的な指標で、これが低いと骨粗鬆症や骨折のリスクが高まります。
研究結果
さて、ここからが本題です。
納豆を食べる習慣は、体の中でどんな変化を起こしていたのでしょうか?主な発見は以下の通りです。
血中の「骨の味方」MK-7が劇的に上昇
納豆を食べる習慣がある人は、そうでない人に比べて、血清MK-7濃度が圧倒的に高いことがわかりました。
これは、食べた納豆の成分がしっかりと吸収され、血液中を巡っていることを証明しています。

骨を作るタンパク質が「活性化」された
骨の形成に重要なタンパク質「オステオカルシン」の状態も、納豆摂取者で明確に改善していました。
良いオステオカルシン(OC)
有意に 増加 しました(d = 0.26)。
悪いオステオカルシン(ucOC)
有意に 減少 しました(d = -0.50)。
これは、納豆に含まれるMK-7が体内でしっかり働き、骨を丈夫にする準備が整っていることを示唆しています。
肝心の「骨密度」も高かった
そして、最も気になる「骨の強さ」ですが、納豆摂取群では骨密度(BMD)も有意に高いという結果が出ました。
結果
全体的な解析で、骨密度は適度に高い値を示しました(d = 0.65)。
外れ値を除いた慎重な分析でも、プラスの効果(d = 0.35)が維持されました。
部位
腰椎、大腿骨頸部(太ももの付け根)、手首など、骨折しやすい部位を含めたデータです。

変化がなかった指標・陰性所見について
今回の分析では、すべての指標で納豆摂取に有利な結果が出ましたが、研究間でのデータのばらつき(異質性)が見られました。
しかし、極端に数値が高い研究を除外して再計算しても、「納豆が良い」という傾向自体は変わらなかったため、結果の信頼性は保たれています。
納豆を食べることは、単に栄養を摂るだけでなく、体内で「骨を強くするシステム」を実際に稼働させ、結果として骨密度を高めている可能性が高いことがわかりました。
研究の結論
「納豆は骨のサプリメント」と言えるかもしれない
この研究の結論は、「習慣的な納豆摂取は、ビタミンKステータスを改善し、骨代謝を良くし、骨密度を支持する」ということです。
科学的に見ても、納豆(MK-7)がオステオカルシンを活性化させ、それがカルシウムの定着を助けるというメカニズムは理にかなっています。
観察研究の限界はあるものの、納豆は骨粗鬆症予防のための「文化的背景に基づいた有効な食事アプローチ」であると結論付けられています。

礼次郎の考察とまとめ
論文著者らの考察
著者らは、納豆に含まれるMK-7が、他のビタミンK(野菜に含まれるK1など)よりも体内に長くとどまるため、骨に対してより強力に働くのだと考えています。
また、納豆には「イソフラボン」や「カルシウム」も含まれており、これらがMK-7と相乗効果を発揮している可能性も指摘しています。
ただし、今回のデータは「観察研究」が中心であり、「納豆を食べたから骨が増えた」という完全な因果関係を証明するには、さらなる厳密な試験が必要だとも述べています。
日常生活へのアドバイス
この研究結果を受けて、わたしたち日本人が明日からできることは非常にシンプルです。
「1日1パック」を目標に
研究では習慣的な摂取がカギでした。
毎日でなくても、週に数回以上は食卓に納豆を並べましょう。
夕食に食べるのもアリ
MK-7は長時間体内に留まりますが、成長ホルモンは夜間に骨を修復します。
夕食に納豆を取り入れるのも一つの手かもしれません。
苦手な人は「黒豆納豆」やサプリメント
納豆がどうしても苦手な方や、男性でイソフラボンの摂りすぎが気になる方は、イソフラボンが少なめでMK-7が豊富な「黒豆納豆」を選ぶか、MK-7のサプリメント(1日100〜200μg程度)を検討しても良いでしょう。
ワーファリン服用中の方は注意
これは非常に重要です。抗凝固薬(ワーファリン)を服用している方は、納豆のビタミンKが薬の効果を弱めてしまうため、絶対に食べてはいけません。
必ず主治医の指示に従ってください。

世界中の研究者が「骨を強くする薬」を探している中で、私たちはスーパーで安価に手に入る「納豆」という強力な武器を最初から持っているのです。
今回のデータを読んで「やはり薬と思ってでも食べる価値があるな」と再認識しました。
日本人の特権を使わない手はないですね!
締めのひとこと
「毎日のネバネバが、あなたの未来の骨を支える柱になるかもしれません。」

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!
もし本記事が参考になったら、他の記事もぜひのぞいてみてください。
これからも皆さまの知的好奇心を満足させられる情報をお届けできるよう努力していきます。
本ブログでは、Pubmed、医中誌、Clinical Key、ヒポクラ、m3、日経メディカル、ケアネットなどの信頼性ある医療情報サイトを参考に、論文の検索・選定を行っています。
記事の内容は、筆者自身が論文を読み解き、わかりやすく要約・執筆しています。
免責事項
本記事でご紹介した内容は、あくまで特定の査読済み医学論文の科学的知見を解説することのみを目的としており、筆者(Dr.礼次郎)個人の、診療上の推奨や個人的な意見ではありません。
特定の治療方法、治療薬、生活スタイル、食品などを批判する意図や、推奨する意図は一切ございません。
本記事は、医師による診断や個別の医療アドバイスに代わるものではありません。
実際の治療方針や服薬については、必ず主治医にご相談ください。
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