体型で変わる?体脂肪率がカフェインの効き目を左右する驚きの理由

カフェインの効き目と体脂肪率の関係を表すイラスト。標準体型とややぽっちゃり体型の若い女性がコーヒーを持ち、体脂肪率が高い女性の周囲にエネルギーの光が強く描かれている

結論「同じ体重ベースでカフェインを摂っても、体脂肪率が高い女性ほど血中にカフェインが長く残りやすく、効果や副作用が強く出る可能性があることが判明しました。」

この記事はこんな方におすすめ

✅ コーヒーやエナジードリンクを飲むと、動悸や眠れないなどの副作用を感じやすい方
✅ 自分の体型(体脂肪率)に合った正しいカフェインの摂取量を知りたい方
✅ ダイエットや筋トレでカフェインサプリを利用している女性の方
✅ 最新の医学論文から、健康に関する正しい知識を得たい方

時間のない方・結論だけサクッと知りたい方へ

🔴疑問:体重に合わせて同じ量のカフェインを飲めば、誰でも同じように効くの?

🟡結果:いいえ。体脂肪率が30%を超える女性は、30%以下の女性に比べて、血中のカフェイン濃度が約4.5倍も高くなりました。

🟢教訓:体脂肪率が高めの方は、一般的な体重ベースの摂取量でもカフェインが効きすぎる(副作用が出やすい)可能性があります。サプリやエナジードリンクの量には注意しましょう! 

🔵対象:ポーランドなどの大学が実施した、18〜31歳の健康な女性38名を対象とした研究です。人種の違いはありますが、日本人女性も体脂肪率に着目したカフェイン摂取の参考に十分なります。

※本記事内の画像は主にChat GPTおよびGeminiを用いて、すべてAIで生成しております。
すべてイメージ画像であり、本文の内容を正確に表したものではありません。
あらかじめご了承ください。

はじめに

皆さん、こんにちは!

皆さんは、「友達と同じようにカフェラテを飲んだのに、わたしだけ夜眠れなくなってしまった」と不思議に思ったことはありませんか?

実はわたしカフェインがあまり効かない体質のようで、コーヒーを飲んでもエナジードリンクを飲んでも、夜グーグーと寝てしまいます。

ですが、ふつうはカフェイン摂取で眠れなくなり、翌日寝不足になるという悩みが一般的ですよね。

カフェインの効力って、人によって違うようです、なぜでしょうか?

本日ご紹介するのは、そんなカフェインの効き目の個人差が、実は「体脂肪率」に関係しているかもしれない、という驚異的な研究です。

この論文はアメリカの医学雑誌『PeerJ』に掲載された、肥満と代謝に関する研究内容です。

今回は、私たちの身近なカフェインと体型の関係を一緒に読み解いていきましょう。

自己紹介

こんにちは! 某県の大規模病院で外科医として約20年の経験を持つ「医学論文ハンター・Dr.礼次郎」です。

海外の権威ある医学雑誌に掲載された論文を一編ずつ読み解いた、

生の一次情報をもとに、医学に詳しくない方にもわかりやすく解説しています。

日々、皆さんに信頼できる医療情報をお届けします!

信頼できる医学情報を発信する外科医・Dr.礼次郎が指を指すイラスト

※本記事は、PubMed掲載の査読付き論文をもとに、現役医師が一次情報をわかりやすく解説しています。
以下に出典を明示し、信頼性の高い医療情報をお届けします。

今回読んだ論文

“”Body fat percentage is a key factor in elevated plasma levels of caffeine and its metabolite in women””

(女性におけるカフェインおよびその代謝物の血漿中濃度上昇の重要な要因は体脂肪率である)

Przemysław Domaszewski, Mariusz Konieczny, Paweł Pakosz, et al.

PeerJ. 2025 Jun 9:13:e19480. doi: 10.7717/peerj.19480. eCollection 2025.

PMID: 40511376 DOI: 10.7717/peerj.19480

掲載雑誌:PeerJ【アメリカ IF 2.62(2024)】 2025年より

Body fat percentage is a key factor in elevated plasma levels of caffeine and its metabolite in women - PubMed
Higher body fat percentage is associated with increased plasma caffeine and paraxanthine concentrations following a weig...

研究の要旨(Abstract)

研究目的

体脂肪率の違いが、血漿(血液)中のカフェインとその代謝物の濃度にどのような影響を与えるかを調査することです。

研究方法

18〜31歳の女性38名を対象に、体重1kgあたり6mgのカフェインを摂取させ、60分後の血中濃度を測定しました。

研究結果

体脂肪率が30%を超える肥満群は、30%以下の非肥満群に比べて、カフェインおよびパラキサンチンの血中濃度が有意に高くなりました。

結論

体重ベースで同じ量のカフェインを摂取しても、体脂肪率が高いほど血中濃度が高くなるため、体重ではなく体脂肪率を考慮した摂取量調整が必要である可能性が示されました。

考察

体脂肪率が高いと、カフェインを分解する肝臓の酵素の働きが低下したり、脂肪組織がカフェインを蓄えたりすることで、血中濃度が高まるのではないかと考えられます。

研究の目的

なぜ研究者たちはこのテーマを調べようと思ったのでしょうか?

その背景を詳しく見ていきましょう。

これまで、スポーツの世界や一般的なガイドラインでは、カフェインの適正量は「体重1kgあたり○mg」というように、単に「総体重」を基準に計算されてきました。

しかし、脂肪組織と筋肉組織では水分の含有量が異なり、カフェインの代謝(体内で分解・排泄されること)に関わる肝臓の酵素の働きも、肥満の人では低下する可能性があります。

そのため、「単なる体重ではなく、体脂肪率の多さがカフェインの血中濃度に大きな影響を与えるのではないか?」という疑問を明らかにするために、この研究は実施されました。

研究の対象者と背景

この研究がどのような人々を対象に行われたのかを確認しましょう。

対象となったのは、ポーランドなどで募集された18〜31歳(平均年齢25.5歳)の健康な女性38名です。

参加者は、体脂肪率が30%以下の「非肥満群(14名)」と、30%を超える「肥満群(24名)」の2つのグループに分けられました。

この結果が日本人にそのまま当てはまるかという点ですが、欧米人と日本人では体格やカフェインを代謝する遺伝子(CYP1A2など)の働きに違いがある可能性があります。

しかし、「体脂肪率が高いと脂肪組織の影響で成分の代謝が遅れる」という生理学的なメカニズム自体は人種を問わず共通している部分が多いため、

日本人女性にとっても、カフェイン摂取の際に体脂肪率を意識することは非常に重要であると考えられます。

研究の手法と分析の概要

研究チームは、信頼性の高いデータを集めるために緻密な実験を行いました。

研究デザインは、グループ間を比較する実験的研究です。

参加者全員に「体重1kgあたり6mg」という計算でカフェインの入ったカプセルを飲んでもらい、その60分後に血液を採取しました。

そして、血液の液体成分(血漿)に含まれるカフェインと、代謝物の濃度を「高圧液体クロマトグラフィー」という精密な機器で測定しました。

「なぜ体重ベースで揃えたのか?」というと、現在のガイドラインが体重ベースであるため、その基準で摂取した際に体脂肪率によってどれだけ結果にズレが生じるかを明確にするためです。

また、参加者には事前にカフェインやアルコールの摂取を控えてもらうなど、分析の信頼性を高める工夫が徹底されています。

【補足:各種用語】

血漿(けっしょう)

血液から赤血球などの細胞成分を取り除いた、液体部分のことです。
薬やカフェインはこの液体に溶けて全身を巡ります。 

パラキサンチン

カフェインが体内で分解(代謝)されてできる主要な物質の一つです。
カフェインと似たような覚醒作用などを持ちます。

テオブロミン/テオフィリン

これらもカフェインの代謝物ですが、パラキサンチンに比べると作られる割合は少なめです。 

有意(ゆうい)差 / P値

統計学の用語で、「たまたま偶然起きたとは考えにくい、意味のある差」のことを指します。
P<0.05(確率が5%未満)であれば、統計的に意味のある差だと判断されます。

研究結果

それでは、皆さんが一番気になるであろう具体的な研究結果を見ていきましょう。

体脂肪率が高いほどカフェイン濃度が約4.5倍も高い!

この研究の最も驚くべき発見は、体脂肪率が30%を超える女性は、そうでない女性に比べて血中のカフェイン濃度が圧倒的に高かったということです。

同じ「体重1kgあたり6mg」のカフェインを飲んだにもかかわらず、60分後の血中カフェイン濃度の中央値は、非肥満群が2.32 μg/mlだったのに対し、肥満群は10.64 μg/mlと、約4.5倍もの差がありました。

これは統計的にも極めて意味のある差(P < 0.001)でした。

測定項目非肥満群(体脂肪率30%以下)肥満群(体脂肪率30%超)統計的意味(P値)
カフェイン濃度2.32 μg/ml10.64 μg/mlあり(P < 0.001)
パラキサンチン濃度0.85 μg/ml1.73 μg/mlあり(P = 0.007)
テオブロミン濃度0.32 μg/ml0.31 μg/mlなし(P = 0.486)

(※数値は中央値)

代謝物「パラキサンチン」も高濃度に

さらに、カフェインの主要な代謝物であるパラキサンチンの濃度も、肥満群の方が約2倍高くなりました(1.73 vs 0.85 μg/ml)。

これも統計的に有意な差(P = 0.007)でした。パラキサンチンも神経を刺激する作用があるため、体に与える影響が長引く可能性があります。

変化がなかった指標(陰性所見)について

一方で、別の代謝物である「テオブロミン」の濃度には両グループで差はありませんでした。

また「テオフィリン」についてはどちらのグループからも検出されませんでした。

これは、体脂肪率の違いがカフェインのすべての分解プロセスに影響を与えるわけではなく、主にカフェインそのものと、主要代謝物であるパラキサンチンの「残りやすさ」に影響していることを意味しています。

悪化しているというよりは、代謝のルートによって影響の受けやすさが違うということです。

この結果が意味すること

やさしくまとめると、「ぽっちゃり体型(体脂肪率高め)の人は、体重に合わせて多めのカフェインを摂ると、体内にカフェインが渋滞して残りすぎてしまう」ということです。

これにより、動悸や不安感、不眠といった副作用が出るリスクが高まる可能性があると読者の皆さんは知っておいてください。

研究の結論

体重ではなく「体脂肪率」を基準にした摂取量への見直しの必要性

研究チームは、「カフェインの代謝においては、総体重よりも体脂肪率がより重要な要因である」と結論づけました。

現在主流となっている体重ベースのカフェイン摂取ガイドラインは、体脂肪率が高い人にとっては過剰摂取につながる危険性があるため、個人の体組成に基づいた「個別化された投与ガイドライン」が必要であると提唱しています。

礼次郎の考察とまとめ

論文著者らの考察

著者らは肥満の人でカフェイン濃度が高くなる理由を以下のように推測しています。

1. 肥満の人ではカフェインを分解する肝臓の酵素(シトクロムP450)の働きが落ちているから。

2. 脂肪組織がカフェインの貯蔵庫として働き、徐々に血中へ放出されるから。

3. 水分を多く含む筋肉の量が相対的に少ないため、体内の水分に溶け込むカフェインの濃度が濃くなってしまうから。

ただし、この研究は女性のみを対象としており、遺伝子の違い(CYP1A2など)までは考慮できていないという限界があるため、今後のさらなる大規模な研究が必要であると述べています。

日常生活へのアドバイス

この研究結果を踏まえて、日本人の私たちが明日から活かせる実践的な教訓や行動ヒントを提案します。

体重だけでカフェイン量を決めない

ダイエット中の方や体脂肪率が高めの方は、エナジードリンクや脂肪燃焼サプリメントの表示にある「体重あたり」の基準をそのまま信じず、少なめから試しましょう。

副作用を感じたらすぐに減量する

コーヒーを飲んで動悸、不安感、不眠などを感じやすい方は、体内にカフェインが長居している証拠です。

飲む量や時間を調整しましょう。

筋肉量を増やす意識を持つ

筋肉は水分を多く含むため、カフェインなどの成分を体内で適切に分散させるのにも役立ちます。

適度な運動で筋肉を保つことも重要です。

カフェインは私たちの生活をシャキッとさせてくれる頼もしい相棒ですが、体型によってその付き合い方を変える必要があるなんて驚きでしたね。

自分の体脂肪率や体質としっかり対話しながら、無理のない範囲でコーヒータイムを楽しんで今日からぜひ、自分だけの「適量」を見つけてみてくださいね。

締めのひとこと

コーヒーの香りを心から楽しむために、まずは自分を知ることから。

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!

もし本記事が参考になったら、他の記事もぜひのぞいてみてください。

これからも皆さまの知的好奇心を満足させられる情報をお届けできるよう努力していきます。

本ブログでは、Pubmed医中誌Clinical Keyヒポクラm3日経メディカルケアネットなどの信頼性ある医療情報サイトを参考に、論文の検索・選定を行っています。
記事の内容は、筆者自身が論文を読み解き、わかりやすく要約・執筆しています。

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あくまでも、すべてイメージ画像です。

本文の内容を正確に表した画像ではありませんのでご注意ください。

免責事項

本記事でご紹介した内容は、あくまで特定の査読済み医学論文の科学的知見を解説することのみを目的としており、筆者(Dr.礼次郎)個人の、診療上の推奨や個人的な意見ではありません。

特定の治療方法、治療薬、生活スタイル、食品などを批判する意図や、推奨する意図は一切ございません。

本記事は、医師による診断や個別の医療アドバイスに代わるものではありません。

実際の治療方針や服薬については、必ず主治医にご相談ください。

読者の皆様は、記事の内容をご自身の責任において吟味し、適切に判断してご利用ください。

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