「酒は百薬の長」は耳にも通じる?最新研究が明かす、お酒と難聴の意外な関係

アルコール摂取と内耳(蝸牛)の関係を示すイラスト。日本酒とビール、むくみを象徴する表現と、聴覚機能を示す耳の構造を対比した医療コンセプト画像

結論「お酒は男性の耳には「毒」になる可能性がある一方で、女性の耳には「薬」になるかもしれないという驚きの事実が判明しました。」

この記事はこんな方におすすめ

✅毎日の晩酌が欠かせず、最近テレビの音が大きいと感じる方
✅健康的にお酒を楽しみながら、いつまでも若々しい聴力を保ちたい方
✅加齢による耳の聞こえの変化が気になり始めた50代以上の方
✅家族にお酒好きがいて、その健康への影響を心配している方

時間のない方・結論だけサクッと知りたい方へ

🔴疑問:お酒を飲む習慣は、年をとったときの「耳の聞こえ」にどのような影響を与えるのでしょうか?

🟡結果:日本人約1.4万人を調査した結果、男性は1日3合以上(純アルコール60g以上)飲むと高い音が聞こえにくくなるリスクが約1.4〜1.5倍に増加しました。一方、女性は1日1杯程度(10〜20g)の適量であれば、むしろ難聴リスクが約2割低下することがわかりました。

🟢教訓:男性は「飲み過ぎ」が耳の老化を早めるリスクがあるため注意が必要です。女性は「適量」を楽しむことが耳の健康を守るヒントになるかもしれません。

🔵対象: 日本の東北地方に住む50歳から79歳の男女が対象です。日本人を対象とした非常に大規模で信頼性の高い研究ですので、我々の生活にそのまま役立つ知見と言えます。

※本記事内の画像は主にChat GPTおよびGeminiを用いて、すべてAIで生成しております。
すべてイメージ画像であり、本文の内容を正確に表したものではありません。
あらかじめご了承ください。

はじめに

皆さん、こんにちは!

皆さんは、楽しい宴会の翌朝、鏡を見て「うわ、顔がパンパンにむくんでいる……」とガッカリした経験はありませんか?

わたしも、飲み会で少し羽目を外しすぎ、翌朝に目が開けにくいほどのひどい「むくみ」に襲われることがあります。

お酒を飲むと体に水分が溜まって「むくむ」ことは、もはやお酒飲みの共通認識ですよね。

しかし、

「そのむくみが、実は耳の奥でも起きているとしたら?」と考えたことはあるでしょうか。

本日ご紹介するのは、イギリスの権威ある総合科学誌『Scientific Reports』に掲載された、東北大学を中心とする研究チームによる最新の知見です。

これまで「肝臓」や「血管」ばかりが注目されてきたアルコールが、実は我々の「耳の健康」にも大きな影響を与えているという驚きの事実を一緒に読み解いていきましょう。

noteで簡略版も公開しています↓↓↓

「酒は百薬の長」は耳にも通じる?最新研究が明かす、お酒と難聴の意外な関係|Dr.礼次郎
お酒は男性の耳には「毒」になり、女性の耳には「薬」になる。 日本人1.4万人を調査して判明した、難聴リスク最大1.55倍という衝撃の真実をお伝えします。 こんにちは! 某県の大規模病院で外科医として約20年の経験を持つ「医学論文ハンター・D...

自己紹介

こんにちは! 某県の大規模病院で外科医として約20年の経験を持つ「医学論文ハンター・Dr.礼次郎」です。

海外の権威ある医学雑誌に掲載された論文を一編ずつ読み解いた、

生の一次情報をもとに、医学に詳しくない方にもわかりやすく解説しています。

日々、皆さんに信頼できる医療情報をお届けします!

信頼できる医学情報を発信する外科医・Dr.礼次郎が指を指すイラスト

※本記事は、PubMed掲載の査読付き論文をもとに、現役医師が一次情報をわかりやすく解説しています。
以下に出典を明示し、信頼性の高い医療情報をお届けします。

今回読んだ論文

“”Relationship between age-related hearing loss and alcohol consumption in a Japanese population””

(日本人集団における加齢性難聴とアルコール摂取の関連性)

Hiyori Takahashi, Jun Suzuki, Ikuko N Motoike, et al.

Sci Rep. 2025 Dec 2;16(1):336. doi: 10.1038/s41598-025-29634-7.

PMID: 41326556 DOI: 10.1038/s41598-025-29634-7
掲載雑誌:Scientific Reports【イギリス IF 3.9(2024)】 2025年より

研究の要旨(Abstract)

研究目的

お酒を飲む習慣が、年齢とともに耳が聞こえにくくなる「加齢性難聴」のリスクを上げるのか、あるいは下げるのかを調査することです。

研究方法

東北地方の50歳から79歳の男女約1.4万人を対象に、聴力検査と飲酒習慣の詳細な調査を行い、統計的に分析しました。

研究結果

男性は1日60g以上の多量飲酒で難聴リスクが上昇し、逆に女性は1日10〜20gの適量飲酒で難聴リスクが低下する傾向が見られました。

結論

お酒が聴力に与える影響には明確な男女差があり、特に男性の飲み過ぎは難聴の独立した危険因子となる可能性が高いことが判明しました。

考察

アルコールが内耳に引き起こす炎症や酸化ストレス、さらには女性ホルモンとの関連が、この結果の背景にあると考えられています。

研究の目的

耳が遠くなる「加齢性難聴」は、コミュニケーションを困難にするだけでなく、近年では認知症やうつ病の大きなリスク要因としても注目されています。

しかし、これまでお酒が耳に良いのか悪いのかについては、世界中で研究が行われながらも、一貫した結論が出ていませんでした。

ある研究では「適度な酒は耳を守る」と言い、別の研究では「リスクを上げる」と言う……。

今回の研究チームは、この矛盾を解消するために、「性別」や「飲酒量」を細かく分類し、日本人という均一な集団で詳細に分析することで、真実を突き止めようと考えました。

研究の対象者と背景

今回の研究は、宮城県の住民を対象とした大規模なプロジェクト「東北メディカル・メガバンク計画」のデータを使用しています。

対象人数

男性5,219名、女性9,266名の合計14,485名。

年齢 

50歳から79歳。

地域 

日本(宮城県)。

欧米の研究データでは、日本人特有の「お酒への弱さ(アルコール分解能力の低さ)」が反映されませんが、この研究は日本人のデータに基づいているため、我々の生活にそのまま当てはまる非常に実用的な内容と言えます。

【補足:各種用語】

4,000 Hz(ヘルツ) 

高い音の領域。加齢による影響を最も受けやすく、難聴が始まるときに最初に聞こえにくくなる周波数です。

オッズ比(OR) 

難聴になる確率が、お酒を飲まない人と比べて何倍になるかを示す数値です。

1を超えるとリスク増、1を下回るとリスク減を意味します。

純アルコール量

ビールやワインといった種類に関わらず、液体に含まれる「アルコールそのものの重さ(g)」です。

研究の手法と分析の概要

研究チームは、防音室での厳密な聴力検査を実施し、500Hzから4,000Hzまでの各音域の聞こえを測定しました。

また、飲酒習慣については、お酒の種類、飲む頻度、1回あたりの量を詳細にアンケートしました。

この研究の信頼性が高いポイントは、単なるアンケート結果だけでなく、血液検査の数値(γ-GTPなど)と照らし合わせて、自己申告の飲酒量が正しいかを検証している点です。

さらに、喫煙、糖尿病、教育歴、そして「歯の数」といった、聴力に影響を与えそうな他の要因を統計的に排除することで、純粋にお酒の影響だけを浮き彫りにしています。

研究結果

お酒は、飲む「量」と「性別」によって、耳にとっての味方にも敵にもなることがわかりました。

男性は「3合を超える」と耳が危ない!?

男性において、お酒は「多量」になると耳の老化を加速させるリスクとなります。

1日の純アルコール量 60g〜80g(日本酒3合程度) 

4,000Hzの難聴リスクが1.42倍。

80g以上(日本酒4合以上) 

難聴リスクが1.55倍。

これらは統計的にもはっきりとした差が出ています。

翌朝の「顔のむくみ」を笑って済ませている間に、耳の奥では深刻なダメージが蓄積されているのかもしれません。

女性は「1日1杯」が耳を守る魔法に?

一方で、女性の結果には驚くべき「保護効果」が見られました。

1日の純アルコール量 10g〜20g 

4,000Hzの難聴リスクが0.81倍(つまり約2割減少)。

これはビール小瓶1本やワイン1杯程度の量です。

この程度の「適量」を楽しむ女性は、全く飲まない女性よりも耳の健康が保たれているという結果が出たのです。

変化がなかったポイント

1日の摂取量が20g未満(日本酒1合未満)であれば、男性でも難聴リスクが増えることはありませんでした。

つまり、楽しみとしての晩酌程度であれば、男性も耳への悪影響を過度に心配する必要はないと言えます。

今回の結果をまとめると、以下のようになります。

性別飲酒量(1日あたり)耳への影響
男性60g以上(多量)難聴リスクが大幅アップ! 🔴
男性20g未満(少量)リスクへの影響なし 🟢
女性10-20g(適量)難聴リスクがダウン! 🔵

「むくみ」と同様に、アルコールの影響は全身に及びますが、それが聴力においては男女でこれほど対照的な結果になるのは非常に興味深い発見です。

研究の結論

この研究の核心は、アルコールが内耳(耳の奥の細胞)に対して二面性を持っており、そのボーダーラインが性別によって大きく異なることを示した点にあります。

男性にとっては飲み過ぎが「毒」となり、女性にとっては適量が「薬」となる。

この事実を把握することが、一生モノの聴力を守るための第一歩となります。

礼次郎の考察とまとめ

論文著者らの考察

著者らは、この男女差が生まれる背景として、「女性ホルモン(エストロゲン)」の関与を推測しています。

適度な飲酒がエストロゲンレベルを高め、それが耳の細胞を保護している可能性がある一方で、男性の多量飲酒は、アルコールの代謝過程で発生する「活性酸素」を過剰にし、耳の細胞を直接傷つけてしまう可能性を指摘しています。

日常生活へのアドバイス

研究結果を踏まえ、明日からできる具体的なヒントを提案します。

男性は「1日2合(アルコール40g)」をデッドラインに 

60gを超えるとリスクが跳ね上がるため、日々の飲酒量は2合以内に収め、週に数日は肝臓だけでなく「耳」も休める日を作りましょう。

女性は「楽しみとしての1杯」を肯定する

罪悪感を持たず、リラックスして飲むワイン1杯が、実は耳の老化を防いでくれているかもしれません。

「むくみ」が出たら黄色信号 

翌朝顔がむくむのは、血流の悪化や炎症のサインです。

耳の奥の血流も滞っている可能性を考え、飲酒量を見直す指標にしてください。

「歯」を大切にすることが耳を守る 

この研究では、歯の数が少ない人ほど難聴になりやすいという結果も示されています。お酒の後は歯を磨いて寝る。これだけで耳の健康にも繋がります。

お酒を飲んだ翌朝のむくみは、体が発する「ちょっと休ませて」というサインです。

耳という精密機械も、体の一部。

自分の適量を知り、上手にお酒と付き合うことで、大好きな音楽や大切な人の声を、いつまでもクリアに楽しんでいただけることを願っています。

締めのひとこと

お酒を味わうように、あなたの耳が奏でる世界も大切にしてください。

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!

もし本記事が参考になったら、他の記事もぜひのぞいてみてください。

これからも皆さまの知的好奇心を満足させられる情報をお届けできるよう努力していきます。

本ブログでは、Pubmed医中誌Clinical Keyヒポクラm3日経メディカルケアネットなどの信頼性ある医療情報サイトを参考に、論文の検索・選定を行っています。
記事の内容は、筆者自身が論文を読み解き、わかりやすく要約・執筆しています。

画像は主にChat GPT・Geminiを使用しAIで作成しております。

あくまでも、すべてイメージ画像です。

本文の内容を正確に表した画像ではありませんのでご注意ください。

免責事項

本記事でご紹介した内容は、あくまで特定の査読済み医学論文の科学的知見を解説することのみを目的としており、筆者(Dr.礼次郎)個人の、診療上の推奨や個人的な意見ではありません。

特定の治療方法、治療薬、生活スタイル、食品などを批判する意図や、推奨する意図は一切ございません。

本記事は、医師による診断や個別の医療アドバイスに代わるものではありません。

実際の治療方針や服薬については、必ず主治医にご相談ください。

読者の皆様は、記事の内容をご自身の責任において吟味し、適切に判断してご利用ください。

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