住まいの選び方で寿命が変わる?持ち家と賃貸で心疾患リスクに驚きの差

寒い賃貸アパートと暖かいマンションの室内環境を左右比較し、温度差と健康への影響を示したイラスト 【🏡生活習慣・ライフスタイル】
住まいの選び方で寿命が変わる?持ち家と賃貸で心疾患リスクに驚きの差
寒い賃貸アパートと暖かいマンションの室内環境を左右比較し、温度差と健康への影響を示したイラスト

結論「高齢者の場合、賃貸マンションに住む人は持ち家マンションの人に比べて、心臓や血管の病気で亡くなるリスクが高いことが判明しました。」

この記事はこんな方におすすめ

✅ 高齢になってからの住まい選びに悩んでいる方
✅ 賃貸住宅と持ち家のどちらが健康に良いか知りたい方
✅ 冬場に自宅が寒くて血圧が高めだと感じている方
✅ 離れて暮らす高齢の親の住環境が心配な方

時間のない方・結論だけサクッと知りたい方へ

🔴 疑問:住んでいる家が賃貸か持ち家かによって、将来の心臓病リスクは変わるのだろうか?

🟡 結果:賃貸マンションに住む人は、持ち家マンションに住む人に比べて、心血管疾患で死亡するリスクが約1.78倍も高かった。

🟢 教訓:特に冬場は部屋を暖かく保つことが命を守る鍵になるため、賃貸住宅にお住まいの方は室内の防寒対策を徹底しましょう。

🔵 対象:日本の地域社会で自立して暮らす65歳以上の高齢者約3万8千人であり、まさに日本人に応用できる研究です。

※本記事内の画像は主にChat GPTおよびGeminiを用いて、すべてAIで生成しております。

すべてイメージ画像であり、本文の内容を正確に表したものではありません。

あらかじめご了承ください。

はじめに

皆さん、こんにちは!

冬になると、朝布団から出るのが辛いくらい部屋が冷え込んでいることはありませんか?

わたしも昔、断熱性の低い賃貸アパートに住んでいた頃は、毎朝寒さに震えながら着替えて風邪ばかり引いていました。

本日ご紹介するのは、そんな住まいの種類や環境が心血管の健康にどれほど影響するかを調べた研究です。

この論文は、イギリスの著名な公衆衛生の医学雑誌『BMJ Public Health』に発表されました。

今回は、わたしたちの身近な住環境と命に関わるリスクについて、一緒に読み解いていきましょう。

自己紹介

こんにちは! 某県の大規模病院で外科医として約20年の経験を持つ「医学論文ハンター・Dr.礼次郎」です。

海外の権威ある医学雑誌に掲載された論文を一編ずつ読み解いた、生の「一次情報」をもとに、医学に詳しくない方にもわかりやすく解説しています。

日々、皆さんに信頼できる医療情報をお届けします!

信頼できる医学情報を発信する外科医・Dr.礼次郎が指を指すイラスト

※本記事は、PubMed掲載の査読付き論文をもとに、現役医師が一次情報をわかりやすく解説しています。

以下に出典を明示し、信頼性の高い医療情報をお届けします。

今回読んだ論文

“”Combination of housing type (detached houses vs flats) and tenure (owned vs rented) in relation to cardiovascular mortality: findings from a 6-year cohort study in Japan””

(住居タイプ(戸建て対集合住宅)と所有形態(持ち家対賃貸)の組み合わせと心血管疾患死亡率との関連:日本における6年間のコホート研究からの知見)

Wataru Umishio, Sakura Kiuchi, Toshiyuki Ojima, et al.

BMJ Public Health. 2025 Sep 8;3(2):e003073.

PMID: 40937432 DOI: 10.1136/bmjph-2025-003073

掲載雑誌:BMJ Public Health【イギリス】(2025)年より

Combination of housing type (detached houses vs flats) and tenure (owned vs rented) in relation to cardiovascular mortality: findings from a 6-year cohort study in Japan - PubMed
Rental housing and detached houses are likely to have lower temperatures and greater temperature instabilities, raising ...

研究の要旨

研究目的

住居のタイプと所有形態の組み合わせが、心臓や血管の病気による死亡率にどう影響するかを明らかにすることです。

研究方法

日本の65歳以上の自立した高齢者約3万8千人を対象に、住まいの状況を調査し、約6年間にわたって心血管疾患による死亡との関連を追跡して分析しました。

研究結果

持ち家の集合住宅に住む人と比較して、賃貸の集合住宅に住む人は心血管疾患による死亡リスクが明らかに高くなりました。

結論

賃貸住宅や戸建て住宅は室温が低く不安定になりやすいため血圧を上昇させ、それが心臓病などのリスクを高めている可能性があります。

考察

住環境の質、特に賃貸住宅の断熱性などを改善する政策介入が、国民の心血管の健康を守るために重要であると考えられます。

研究の目的

この研究は、私たちの健康にとって非常に身近な疑問を解決するために行われました。

これまでの研究でも、室内の寒さが血圧を上げるなど、住環境が健康に与える短期的な悪影響は知られていました。

しかし、住まいの構造や所有形態といった根本的な違いが、長期的な心疾患リスクにどう結びつくのかは十分に分かっていなかったのです。

そこで研究チームは、住まいの特徴の組み合わせによって、将来の心血管疾患の死亡リスクに明確な差が出るのではないかという点に着目しました。

なぜこれを調べようと思ったかというと、健康格差をなくすために、どのような住環境に住む人々を最も支援すべきかを浮き彫りにすることが最大の狙いだったからです。

研究の対象者と背景

この研究は、日本の大規模な調査データを用いて実施された、非常に信頼性の高いものです。

対象となった人々

対象となったのは、日本全国の11の市町村に住む65歳以上で、身体的・認知的に自立している高齢者38,731人です。

男女比は男性が46.6パーセント、女性が53.4パーセントで、平均年齢は73.6歳でした。

このデータは、日本の高齢者の健康と暮らしを長期的に追跡しているデータベースから取得されました。

つまり、対象者はすべて日本人であり、生活習慣や日本の住宅事情がそのまま反映されています。

したがって、この研究結果は海外の遠い話ではなく、いま日本に住んでいる私たち自身や家族にそのまま当てはまる非常に有益な知見と言えます。

研究の手法と分析の概要

調査の流れと期間

この研究は、2010年から2012年にかけて最初のアンケート調査を行いました。

その後2017年末までの中央値約2091日間(約6年間)にわたって対象者を追跡するデザインで行われました。

評価方法と統計の工夫

参加者の住まいを、持ち家の戸建て持ち家の集合住宅賃貸の集合住宅賃貸の戸建て・その他の5つに分類しました。

そして、追跡期間中に心筋梗塞や脳卒中などの病気で亡くなったかどうかを、国の公式な死因データと照らし合わせて確認しました。

なぜこの手法が使われたかというと、個人の記憶に頼らず、客観的で正確な死亡記録を用いることで、分析の信頼性を極めて高く保つことができるからです。

さらに、所得や教育水準、喫煙や運動習慣といった住まい以外の影響を統計的にしっかりと排除する工夫がなされています。

【補足:各種用語】

前向きコホート研究

現在健康な人々の集団をスタート地点とし、その人たちの生活習慣や環境を長期間にわたって未来に向かって追いかけ、どんな病気になりやすいかを調べる研究手法のことです。

交絡因子

本当は別の原因があるのに、見かけ上関係があるように見せてしまうお邪魔虫のような要因のことです。

たとえば、賃貸に住む人はお金がなくて不健康な生活をしているから病気になるのでは、という疑問に対し、所得や生活習慣の影響をあらかじめ計算から差し引くことで、純粋な家そのものの影響を導き出しています。

研究結果

ここからは、この研究で明らかになった驚きの結果について詳しく見ていきましょう。

最も心疾患リスクが低かったのは持ち家のマンション

約6年間の追跡期間中に、全体で881人の方が心血管疾患で亡くなりました。

これを住まいの種類別に見ると、最も死亡率が低かったのは持ち家の集合住宅に住む人々でした。

次いで持ち家の戸建てとなり、最も死亡率が高かったのは賃貸の集合住宅にお住まいの方々でした。

賃貸マンションはリスクが約1.78倍!

所得や生活習慣などの影響をすべて差し引いた後でも、賃貸の集合住宅に住む人は、持ち家の集合住宅に住む人に比べて、心血管疾患で死亡するリスクが1.78倍も有意に高いことが分かりました。

ここで言う有意に高いとは、偶然の誤差ではなく統計的に意味のある確かな差である(P値が0.05未満)ことを示しています。

この結果は、家賃の支払いなど経済的な理由だけでなく、家そのものの性能が命に関わっていることを強く示唆しています。

男性は特に環境の影響を受けやすい

さらに男女別に詳しく分析すると、驚くべき傾向が見えてきました。

男性の場合、賃貸の集合住宅に住むとリスクはさらに跳ね上がり、なんと2.32倍も高くなることが判明したのです。

一方で、女性に関してはこの期間内では統計的に明らかなリスクの上昇は確認されませんでした。

ただし、女性は影響が全くないというわけではなく、さらに長期間追跡すれば後から差が出てくる可能性も論文内で指摘されています。

また、持ち家の戸建て住宅についても、持ち家のマンションよりはやや死亡率が高い傾向はありましたが、統計的に確実な差とまでは言えませんでした。

このように影響がなかった指標についても知っておくことで、無用な不安を抱えずに済みますね。

結果の一覧表

研究の主な結果を、分かりやすい表にまとめました。

持ち家の集合住宅(基準)リスク 1.0倍
持ち家の戸建てリスクに大きな差はなし
賃貸の集合住宅(全体)リスク 1.78倍
賃貸の集合住宅(男性のみ)リスク 2.32倍

この結果が意味すること

この数字は、私たちに住まいの断熱や暖かさが単なる快適さの問題ではなく、命を守るための直結した課題であることを教えてくれています。

研究の結論

住まいの質が心臓の健康を左右する

今回の研究から導き出される結論は、戸建てか集合住宅かという構造と、持ち家か賃貸かという所有形態の組み合わせが、日本人の心血管疾患による死亡率に確かな影響を与えているということです。

これまで社会的・経済的な豊かさの指標としてだけ見られがちだった住まいが、室内の寒さという物理的な要因を通じて、直接的に私たちの血圧や血管にダメージを与えている実態が科学的に浮き彫りになりました。

WHOでも推奨室温は「最低18度以上」とするように提言されています。

室温が18度を下回ると健康リスクが上昇することが過去の研究結果からも示唆されているため、温度計で客観的に管理することが推奨されています。

【礼次郎の考察とまとめ】

論文著者らの考察

著者の考察を以下に要約します。

なぜ賃貸や戸建てでリスクが高まるのか

著者らは、持ち家のマンションは上下左右を別の部屋に囲まれているため暖かく保たれやすいのに対し、戸建て住宅は外気に触れる面が多く、室温が低く不安定になりやすいと考察しています。

さらに、賃貸住宅の場合は、大家さん自身がそこに住まないため、高額な費用がかかる二重窓などの断熱改修に投資する動機が生まれにくいという問題があると指摘しています。

なぜ男性の方が影響が大きかったのか

また、男性の方がリスクが高かった理由として、そもそも男性は女性よりも血圧が高めであることが挙げられています。

そして高血圧の人は、寒さなどの室内環境の変化に対してより敏感に血圧が変動しやすいという特徴が関係していると推測されています。

日常生活へのアドバイス

この結果を受けて、私たちが明日からすぐに実践できる具体的な対策を提案します。

✅️ 室温は最低でも18度以上に保つように、エアコンなどの暖房器具を惜しまずに使いましょう。

✅️ 賃貸住宅にお住まいの場合は、窓に市販の断熱シートを貼ったり、厚手のカーテンに変えるなど、手軽な防寒対策を徹底しましょう。

✅️ 高齢になると寒さを感じる感覚が鈍くなるため、温度計を目の付くところに置き、客観的な数値で室温を管理しましょう。

✅️ 特に血圧が高めのお父さんやおじいちゃんがいるご家庭では、脱衣所やトイレなど、冷え込みやすい場所への小型ヒーター設置を検討してください。

住まいは、人生の半分以上の時間を過ごす大切な場所です。

家賃や間取りだけでなく、冬の暖かさという命を守る視点で住環境を見直すことが、あなたやご家族の健康寿命を大きく延ばすことにつながりますよ!

締めのひとこと

「暖かな部屋づくりは、どんなお薬よりも確実な命の特効薬かもしれません。」

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!

もし本記事が参考になったら、他の記事もぜひのぞいてみてください。

これからも皆さまの知的好奇心を満足させられる情報をお届けできるよう努力していきます。

本ブログでは、Pubmed医中誌Clinical Keyヒポクラm3日経メディカルケアネットなどの信頼性ある医療情報サイトを参考に、論文の検索・選定を行っています。
記事の内容は、筆者自身が論文を読み解き、わかりやすく要約・執筆しています。

画像は主にChat GPT・Geminiを使用しAIで作成しております。

あくまでも、すべてイメージ画像です。

本文の内容を正確に表した画像ではありませんのでご注意ください。

免責事項

本記事でご紹介した内容は、あくまで特定の査読済み医学論文の科学的知見を解説することのみを目的としており、筆者(Dr.礼次郎)個人の、診療上の推奨や個人的な意見ではありません。

特定の治療方法、治療薬、生活スタイル、食品などを批判する意図や、推奨する意図は一切ございません。

本記事は、医師による診断や個別の医療アドバイスに代わるものではありません。

実際の治療方針や服薬については、必ず主治医にご相談ください。

読者の皆様は、記事の内容をご自身の責任において吟味し、適切に判断してご利用ください。

記事内の画像やイラストは、AIを用いて内容をイメージ化したものであり、本文の内容を正確に表したものではありませんので、あらかじめご了承ください。

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