
結論「朝食後に歯磨きをする習慣がある人は、高血圧のリスクが低いことが最新の調査で明らかになりました。」
この記事はこんな方におすすめ
✅ 高血圧を予防して健康を維持したい方
✅ 正しい歯磨きのタイミングを知りたい方
✅ 日々の生活習慣を無理なく見直したい方
✅ 口の中の健康と全身の病気の関係に興味がある方
時間のない方・結論だけサクッと知りたい方へ

🔴 疑問:毎日の歯磨きのタイミングや回数は、血圧のコントロールと関係があるのだろうか?
🟡 結果:さまざまな要因を除外して調べた結果、「朝食後の歯磨き」をしている人は高血圧のリスクが約3割低いことがわかりました。
🟢 教訓:やみくもに1日に何度も歯を磨くよりも、食べカスが口に残りやすい「朝食後」にしっかり口の中をリセットすることが、血圧管理には重要です。
🔵 対象:日本の鹿児島県垂水市に住む40歳以上の住民940人が対象です。日本人のデータなので、私たちにも大いに参考になります。

※本記事内の画像は主にChat GPTおよびGeminiを用いて、すべてAIで生成しております。
すべてイメージ画像であり、本文の内容を正確に表したものではありません。
あらかじめご了承ください。
はじめに
皆さん、こんにちは!
私の科では、手術を行う予定が決定した患者さんは、必ず入院前に歯科医を受診してもらい、虫歯や歯周病のチェック、口の中のクリーニングをしてもらうようにしています。
手術の前にどうして必ず歯医者さんでお口の中をキレイにしてもらうのか。
実は、口の中の細菌が全身の合併症を引き起こすのを防ぐためなんです。
わたしの専門とする科では、口腔内の汚染が原因で発症する疾患があり、口内環境が全身に与える影響の大きさを痛感します。
「たかが歯磨き」とあなどって痛い目を見た患者さんを、実際に幾人も診てきました。
本日ご紹介するのは、そんな「毎日の歯磨き」と「高血圧」の関係に迫った驚きの研究です。
イギリスの著名な総合科学雑誌『Scientific Reports』に掲載された、日本発の最新データです。
今回は、朝のちょっとした習慣が血圧にどう影響するのかを一緒に読み解いていきましょう。

自己紹介
こんにちは! 某県の大規模病院で外科医として約20年の経験を持つ「医学論文ハンター・Dr.礼次郎」です。
海外の権威ある医学雑誌に掲載された論文を一編ずつ読み解いた、
生の「一次情報」をもとに、医学に詳しくない方にもわかりやすく解説しています。
日々、皆さんに信頼できる医療情報をお届けします!

※本記事は、PubMed掲載の査読付き論文をもとに、現役医師が一次情報をわかりやすく解説しています。
以下に出典を明示し、信頼性の高い医療情報をお届けします。
今回読んだ論文
“”Association between toothbrushing habits and hypertension in the general population””
(一般集団における歯磨き習慣と高血圧の関連)
Ayano Tezuka, Takuro Kubozono, Takeko Kawabata, et al.
Sci Rep. 2025 Oct 9;15(1):35333. doi: 10.1038/s41598-025-19217-x.
PMID: 41068213 DOI: 10.1038/s41598-025-19217-x
掲載雑誌:Scientific Reports【イギリス IF 3.9(2024)】 2025年より

研究の要旨(Abstract)
研究目的
歯磨きの習慣(タイミングや頻度)と、高血圧との間にどのような関連があるのかを明らかにすることです。
研究方法
日本の一般住民940人を対象に、質問紙を使って歯磨き習慣を調査し、血圧や他の健康データとあわせて分析を行いました。
研究結果
年齢や体重などの影響を取り除いて分析した結果、朝食後に歯磨きをする習慣のある人は、高血圧のリスクが有意に低いことが判明しました。
結論
朝食後に歯を磨くことは、高血圧のリスクを減らすことと独立して結びついている重要な習慣です。
考察
朝食後に口の中に残る食べ物や飲み物がプラーク(歯垢)の原因となるため、これをしっかり取り除くことが歯周病を防ぎ、結果的に高血圧の予防につながる可能性があります。
研究の目的
歯周病などの口の中の病気が、心臓血管の病気や高血圧と関連していることは、これまでの研究でも知られていました。
しかし、「具体的にいつ、どれくらいの頻度で歯を磨けば血圧コントロールに良い影響があるのか?」という日常的な疑問については、はっきりと解明されていませんでした。
そこで研究チームは、ただ「口の中がキレイかどうか」だけでなく、毎日の生活の中での「歯磨きのタイミングと回数」が、高血圧とどう結びついているのかを詳しく調べることにしたのです。

研究の対象者と背景
この研究は、鹿児島県垂水市で行われた地域密着型の調査に参加した940人の住民(平均年齢67歳、男性361人、女性579人)を対象としています。
全体のうち、約56%(529人)が高血圧と判定されました。
このデータは日本の特定の地域に住む日本人を対象としたものであるため、欧米のデータとは異なり、われわれ日本人にそのまま当てはめて考えやすい、非常に実用性の高い結果と言えます。

研究の手法と分析の概要
研究では、まず参加者の血圧を測定し、「上が140以上、または下が90以上、あるいはすでに降圧薬を飲んでいる人」を高血圧と定義しました。
次に、質問紙を使って「起床時」「朝食の前後」「昼食の後」「夕食の前後」「就寝前」という細かなタイミングごとに、いつ歯を磨いているか、また1日に何回磨いているかを調査しました。
集めたデータは、「多変量解析」と呼ばれる統計手法を用いて分析されました。
年齢、性別、BMI(肥満度)、喫煙の有無、食事の内容、服薬状況など、血圧に影響しそうなあらゆる要素を計算に含めて調整しています。
これにより、「単に健康意識が高いから血圧が低いだけではないか?」といった別の原因を取り除き、歯磨きそのものの純粋な効果をあぶり出す工夫がなされています。

【補足:各種用語】
多変量解析
結果に影響を与えそうな複数の要因(年齢や体重など)を同時に計算に入れ、本当に調べたい要因(今回は歯磨き)だけの純粋な影響を明らかにする統計手法のことです。
オッズ比
ある出来事の起こりやすさを比較する数値です。1より小さければ「リスクが低い」、1より大きければ「リスクが高い」ことを意味します。
BMI
体重と身長から計算される、人の肥満度を表す国際的な体格指数のことです。
P値
そのデータが偶然起こったものかどうかを示す確率の数値です。一般的にP<0.05(5%未満)であれば「統計的に意味がある(有意である)」と判断されます。
研究結果
この研究から見えてきた最も驚くべき発見は、「朝食後の歯磨き」が、高血圧のリスクを下げるということです。
主な発見:朝食後の歯磨きがカギ
さまざまな時間帯の歯磨き習慣を詳しく分析した結果、年齢や体重、喫煙歴などのあらゆる要因を考慮した厳しい条件の元でも、
「朝食後」に歯磨きをする習慣だけが、高血圧リスクの低下と明確に関連している(オッズ比0.688、P=0.025)ことがわかりました。

変化がなかった指標(陰性所見)について
一方で、非常に興味深い「影響がなかったデータ」もあります。
当初の簡単な計算では、「1日3回以上歯を磨く人」は高血圧になりにくいように見えました。
しかし、体重(BMI)や喫煙、薬の服用などの影響を除外してより厳格に分析すると、歯磨きの回数と高血圧の関連性は消えてしまいました。
つまり、「ただ回数を多く磨けばよい」というわけではないことが示されたのです。
また、歯磨きにかける時間や、舌の汚れ(舌苔スコア)と歯磨き習慣との間にも、明確な関連はありませんでした。
以下に、分析結果の要点をまとめた表を作成しました。
| 調査項目 | 高血圧リスクとの関連(詳細な分析後) |
| 朝食後の歯磨き | リスク低下と有意に関連(オッズ比0.688) |
| 起床時の歯磨き | 関連なし |
| 昼食後の歯磨き | 関連なし |
| 就寝前の歯磨き | 関連なし |
| 1日3回以上の歯磨き | 関連なし(他の要因の影響を除外後) |
| 歯磨きの時間(長さ) | 関連なし |
この結果から言えるのは、やみくもに歯磨きの回数を増やしたり時間をかけたりするよりも、「朝食後にしっかりと口の中の汚れをリセットすること」が、結果的に高血圧を防ぐために非常に重要な意味を持つということです。

研究の結論
朝食後の歯磨き習慣は高血圧を遠ざける
結論として、一般住民において、朝食後に歯磨きをすることは、高血圧になるリスクを減らす独立した要因であることが示されました。
特に、65歳以上の高齢の方において、この関連性が顕著にみられました。

礼次郎の考察とまとめ
論文著者らの考察
研究チームは、なぜ朝食後のタイミングが重要なのかについて、「朝食によって口の中に食べ物や飲み物が蓄積し、それが歯周病の原因となるプラーク(歯垢)を増やすからだ」と考察しています。
朝食後にプラークをしっかり取り除くことが、歯周病を防ぎ、めぐりめぐって高血圧の予防につながるのではないかと考えているのです。
ただし、この研究は一時点の状況を調べた「横断研究」であるため、「歯を磨いたから血圧が下がった」という完全な因果関係までは証明できていません。
健康意識の高い人がたまたま朝食後に歯を磨いているだけかもしれないため、今後は長期間にわたる追跡調査が必要だと述べています。

日常生活へのアドバイス
この研究結果から、私たちが明日から活かせる教訓は以下の通りです。
朝食後には必ず歯を磨く時間を作る
忙しい朝でも、「食後の歯磨き」だけはサボらずに習慣化しましょう。
回数よりもタイミングを意識する
1日に何度も適当に磨くことより、食べカスが口の中に残りやすい「朝食後」に確実に磨くことがポイントです。
高齢のご家族にも勧める
特に65歳以上の方で良い影響が確認されているため、ご両親や祖父母にも「朝ごはんの後の歯磨き」を勧めてみてください。

毎日の当たり前の習慣が、実は全身の血管を守っているかもしれないなんて、人間の身体は本当に不思議で面白いですね。
今日からぜひ、「朝食後の歯磨き」を健康管理の強力な味方につけてみてください!
締めのひとこと
「今日からの歯磨きが、あなたの血管を守る心強いバリアになりますように。」

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!
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これからも皆さまの知的好奇心を満足させられる情報をお届けできるよう努力していきます。
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記事の内容は、筆者自身が論文を読み解き、わかりやすく要約・執筆しています。
免責事項
本記事でご紹介した内容は、あくまで特定の査読済み医学論文の科学的知見を解説することのみを目的としており、筆者(Dr.礼次郎)個人の、診療上の推奨や個人的な意見ではありません。
特定の治療方法、治療薬、生活スタイル、食品などを批判する意図や、推奨する意図は一切ございません。
本記事は、医師による診断や個別の医療アドバイスに代わるものではありません。
実際の治療方針や服薬については、必ず主治医にご相談ください。
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