
結論「超加工食品のすべてが悪ではない。本当に寿命を縮めるのは「加工肉」と「甘い飲料」であり、最も大切なのは「食事全体の質」である。」
この記事はこんな方におすすめ
✅コンビニ弁当や冷凍食品をよく利用するが、健康への悪影響が漠然と不安な方
✅「添加物は体に悪い」と聞くが、具体的に何を避ければいいのか知りたい方
✅忙しくて自炊ができず、出来合いの食事に罪悪感を感じている方
✅最新の医学論文に基づいた、信頼できる食事のアドバイスが欲しい方
時間のない方・結論だけサクッと知りたい方へ
🔴疑問:コンビニ食やスナック菓子などの「超加工食品」をたくさん食べると、本当に早死にするのでしょうか?
🟡 結果:超加工食品を最も多く食べるグループは、死亡率が4%高くなりました。しかし、その主な原因は「ハム・ソーセージなどの加工肉」と「甘いジュース類」でした。
🟢教訓:すべての加工食品を避ける必要はありません。「加工肉」と「甘い飲み物」を減らし、野菜や果物などを含むバランスの良い食事を心がければ、リスクは抑えられます。
🔵対象:アメリカの看護師や医療従事者など、約11万4000人の男女を30年以上追跡した、非常に信頼性の高い研究です。

※本記事内の画像は主にChat GPTおよびGeminiを用いて、すべてAIで生成しております。
すべてイメージ画像であり、本文の内容を正確に表したものではありません。
あらかじめご了承ください。
はじめに
皆さん、こんにちは!
「スーパーで買い物をするとき、裏面の原材料名を見てカタカナの添加物が並んでいると、なんとなく不安になる……」皆さんはそんな風に思っていませんか?
実はわたしも、仕事で疲れて帰った夜などは、つい冷凍食品やレトルトに頼ってしまい、「こんな食事ばかりで大丈夫かな」と罪悪感を抱いています。
でも、すべての加工食品が本当に命を縮めるほど悪いものなのでしょうか?
本日ご紹介するのは、そんな私たちの素朴な疑問に答えてくれる、イギリスの権威ある医学誌『BMJ』に掲載された注目すべき研究です。
約11万人ものデータを分析して見えてきた「本当に気をつけるべき食品」について、一緒に詳しく見ていきましょう。

noteで簡略版も公開しています↓↓↓

自己紹介
こんにちは! 某県の大規模病院で外科医として約20年の経験を持つ「医学論文ハンター・Dr.礼次郎」です。
海外の権威ある医学雑誌に掲載された論文を一編ずつ読み解いた、
生の「一次情報」をもとに、医学に詳しくない方にもわかりやすく解説しています。
日々、皆さんに信頼できる医療情報をお届けします!

※本記事は、PubMed掲載の査読付き論文をもとに、現役医師が一次情報をわかりやすく解説しています。
以下に出典を明示し、信頼性の高い医療情報をお届けします。
今回読んだ論文
“”Association of ultra-processed food consumption with all cause and cause specific mortality: population based cohort study””
(超加工食品の摂取と全死因および死因別死亡率との関連:集団ベースのコホート研究)
Zhe Fang, Sinara Laurini Rossato, Dong Hang, et al.
BMJ. 2024 May 8:385:e078476. doi: 10.1136/bmj-2023-078476.
PMID: 38719536 DOI: 10.1136/bmj-2023-078476
掲載雑誌:BMJ (British Medical Journal)【イギリス IF 42.7(2024)】 2024年より
研究の要旨(Abstract)
研究目的
超加工食品(スナック菓子や即席食品など)をたくさん食べることが、全死亡率や特定の死因(がんや心臓病など)とどう関係しているかを調べることです。
研究方法
アメリカの女性看護師と男性医療従事者、合わせて約11万人を対象に、約30年間にわたり4年ごとの食事アンケートを行い、超加工食品の摂取量を分析しました。
研究結果
超加工食品の摂取量が最も多いグループは、最も少ないグループに比べて全死亡リスクが4%高くなりましたが、がんや心臓病による死亡リスクの増加は見られませんでした。
結論
超加工食品の摂取が多いと死亡リスクはわずかに上がりますが、その主な要因は「加工肉」や「甘い飲料」であり、食事全体の質も重要であることが分かりました。
考察
すべての超加工食品を一括りに制限するよりも、特定の有害な食品群(加工肉など)を減らし、食事全体の質を高めることが健康維持に重要だと考えられます。
研究の目的
この研究が何を明らかにしようとしたのか、その背景を深掘りしてみましょう。
これまでも「超加工食品は体に悪い」という話は数多くありましたが、20年を超えるような長期間の追跡データや、「結局どの病気で死ぬのか?」という詳細な死因まで踏み込んだ研究は限られていました。
そこで研究チームは、「超加工食品を長期間食べ続けると、本当に早死にするのか? もしそうなら、がんや心臓病など、何が原因で亡くなるのか?」という疑問を解決するために、大規模な調査を行いました。
【補足解説】そもそも「超加工食品」とは何か?
ここで、「超加工食品(Ultra-processed foods: UPF)」の定義について少し整理しておきましょう。
この研究では「Nova分類」という基準を用いていますが、超加工食品とは、単なる加工(カット野菜やチーズなど)を超えて、工業的な工程を経て作られた食品を指します。
具体的には、家庭のキッチンでは通常使わないような「食品添加物(香料、着色料、乳化剤など)」を含み、「糖分、脂肪、塩分が多く、食物繊維やビタミンが少ない」のが特徴です。
例えば、スナック菓子、清涼飲料水、即席麺、冷凍ピザ、チキンナゲットなどがこれに該当します。
この研究は、こうした現代的な食品が私たちの寿命にどう影響するかを問うているのです。

研究の対象者と背景
今回の研究は、アメリカの非常に大規模なコホート(集団)を対象としています。
調査の対象となったのは、「Nurses’ Health Study(女性看護師)」の74,563人と、「Health Professionals Follow-up Study(男性医療従事者)」の39,501人です。
ベースライン(研究開始時)の年齢は女性が30〜55歳、男性が40〜75歳で、がんや糖尿病などの病気がない健康な人たちを選んでいます。
対象者はアメリカの医療従事者であり、食文化は日本人と異なりますが、添加物や加工食品が人体に与える生物学的な影響や、統計的な傾向は日本人にとっても大いに参考になります。
ただし、アメリカ人は日本人よりも肥満度が高い傾向にあるため、その点は考慮して読み解く必要があります。

研究の手法と分析の概要
どのようにして30年もの間、食事内容を追跡したのか、その手法を解説します。
研究チームは、「半定量食物摂取頻度調査票(FFQ)」というアンケートを4年ごとに実施し、参加者の食生活の変化を細かく追跡しました。
食品は先ほど説明した「Nova分類」に基づき、加工の度合いによって4つのグループに分けられ、グループ4にあたる「超加工食品」の摂取量が計算されました。
分析にあたっては、年齢や喫煙、運動習慣などの影響を取り除く「多変量Cox比例ハザードモデル」という統計手法を使用しています。
これにより、単に「加工食品を食べる人は運動もしないから不健康」といった他の要因による偏りを可能な限り排除し、純粋な「食品の影響」を浮き彫りにする工夫がなされています。

【補足:各種用語】
ここで出てきた少し難しい言葉について補足します。
Nova分類
食品を加工の度合いで4つに分ける国際的な分類法。
グループ1(未加工)、グループ2(加工食材)、グループ3(加工食品)、グループ4(超加工食品)となります。
ハザード比(HR)
ある要因を持つグループが、持たないグループに比べてどれくらいリスクが高いかを示す数値。
1.04なら「リスクが4%高い」ことを意味します。
AHEI(Alternative Healthy Eating Index)
食事の質を評価するスコア。
野菜、果物、全粒穀物などを多く摂り、砂糖や加工肉を控えると高得点になります。
研究結果
さて、いよいよ気になる結果の発表です。30年の追跡で何が見えてきたのでしょうか。
主な発見:リスクを上げる「真犯人」たち
まず衝撃的な発見として、超加工食品の総摂取量が多いグループ(上位25%)は、少ないグループ(下位25%)に比べて、全死亡リスクが4%高いという結果が出ました。
「たった4%?」と思うかもしれませんが、統計的には意味のある差です。
しかし、さらに詳しく内訳を見ていくと、すべての超加工食品が悪いわけではないことが分かってきました。
特に死亡リスクを強く上げていたのは、以下の食品群です。
肉・鶏肉・魚介類ベースの即席食品(加工肉など)
リスク 13%増
加糖飲料・人工甘味料入り飲料
リスク 9%増
乳製品ベースのデザート
リスク 7%増

食品ごとのリスク一覧表
論文のデータをもとに、食品カテゴリー別の死亡リスクへの影響をまとめました。
| 食品カテゴリー | 全死亡リスクへの影響(ハザード比) | 判定 |
| 肉・魚介類の加工食品(ハム・ソーセージ等) | 1.13(13%上昇) | ⚠️ 要注意 |
| 加糖・人工甘味料入り飲料 | 1.09(9%上昇) | ⚠️ 要注意 |
| その他(人工甘味料主体の食品など) | 1.08(8%上昇) | ⚠️ 要注意 |
| 乳製品ベースのデザート | 1.07(7%上昇) | ⚠️ 要注意 |
| 超加工パン・朝食シリアル | 1.04(4%上昇) | 🔺 わずかに上昇 |
| スナック菓子・デザート | 関連なし(一部リスク減の傾向も) | ⚪️ 影響小 |
| 調味料・ソース類 | 関連なし | ⚪️ 影響小 |
意外な「陰性所見」:がんや心臓病とは関連なし?
ここが非常に興味深い点ですが、この研究では「超加工食品の摂取と、がん死亡や心血管疾患死亡との間に一貫した関連は見られなかった」のです。
死亡リスクの上昇は、主に「神経変性疾患(認知症など)」や「呼吸器疾患」による死亡が増えたことによるものでした。
これは、「加工食品=がん・心臓病」という一般的なイメージを覆す重要なデータです。
食事の「質」がカギ
最後に、最も希望が持てるデータをお伝えします。
解析の結果、「食事全体の質(AHEIスコアが高い)」が高い人は、超加工食品を食べていても死亡リスクとの関連が弱まる、あるいはなくなることが分かりました。
つまり、ベースの食事がしっかりしていれば、多少の加工食品はカバーできる可能性があるのです。
研究の結論
今回の研究の結論は、「超加工食品の摂取は死亡リスクをわずかに上げるが、その主犯格は『加工肉』と『甘い飲料』である」ということです。
すべての超加工食品を一律に「悪」と決めつける必要はありません。
しかし、特定の種類の食品、特に加工された肉類や砂糖たっぷりの飲み物は、明らかに健康にマイナスの影響を与えることが科学的に示されました。
また、加工の有無だけでなく、「何を食べるか(栄養価)」という食事の質そのものが、長生きのためには重要だということが再確認されました。

礼次郎の考察とまとめ
論文著者らの考察
論文の著者たちは、今回の結果を次のように解釈しています。
なぜ「加工肉」と「飲料」が悪いのか
著者らは、超加工食品の中でも異質な健康影響があることを指摘しています。
特に加工肉については、加工による添加物だけでなく、もともと含まれるヘム鉄や硝酸塩などがリスクを高めている可能性があります。
また、甘い飲料については、肥満や糖尿病リスクとの関連が既に確立されており、これが死亡率上昇につながったと考えられます。
栄養の質 vs 加工レベル
著者らは、「超加工食品」という分類だけで食品を評価することの限界も認めています。
栄養価の低い加工食品もあれば、全粒穀物パンのように健康に良い側面を持つ加工食品もあります。
最終的には「食品の加工レベル」よりも「食事全体の質」の方が、死亡率に対する影響力が大きいと結論付けています。

日常生活へのアドバイス
この論文の結果を踏まえて、明日から私たち日本人が実践できる具体的なアクションプランを提案します。
「飲むお菓子」をやめる
これが最も簡単で効果的な第一歩です。
砂糖や人工甘味料がたっぷり入ったジュースや炭酸飲料を、水やお茶、ブラックコーヒーに変えましょう。
これだけでリスクを大きく減らせます。
ハム・ベーコンは「たまのご馳走」に
朝食の定番であるハムやソーセージなどの加工肉は、毎日の習慣にするのではなく、週末の楽しみ程度に留めるのが賢明です。
代わりに卵や納豆、焼き魚などの「素材が見えるタンパク源」を選びましょう。
「超加工」という言葉に怯えすぎない
全粒粉のパンや、ヨーグルトなどの乳製品まで怖がる必要はありません。
今回の研究でも、これらはリスクが低い、あるいは関連がないことが示唆されています。
極端な排除はストレスのもとです。
「プラスワン」の野菜を意識する
もしコンビニ弁当を食べるとしても、サラダや野菜のお浸しを一品追加してください。
「食事の質」を高めることで、加工食品のネガティブな影響を相殺できる可能性があります。

「加工食品=絶対悪」と決めつけるのは、現代社会では生きづらいだけです。
今回の研究が教えてくれたのは、「メリハリ」の大切さです。
毎日ガブガブ甘いジュースを飲んでハムを食べていれば体は悲鳴を上げますが、基本の食事を整えていれば、たまに食べるスナック菓子に怯える必要はありません。
神経質になりすぎず、賢く選んで、美味しく健康を守っていきましょう!
締めのひとこと
「「食べない」我慢より、「賢く選ぶ」知識があなたを救います。」

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!
もし本記事が参考になったら、他の記事もぜひのぞいてみてください。
これからも皆さまの知的好奇心を満足させられる情報をお届けできるよう努力していきます。
本ブログでは、Pubmed、医中誌、Clinical Key、ヒポクラ、m3、日経メディカル、ケアネットなどの信頼性ある医療情報サイトを参考に、論文の検索・選定を行っています。
記事の内容は、筆者自身が論文を読み解き、わかりやすく要約・執筆しています。
免責事項
本記事でご紹介した内容は、あくまで特定の査読済み医学論文の科学的知見を解説することのみを目的としており、筆者(Dr.礼次郎)個人の、診療上の推奨や個人的な意見ではありません。
特定の治療方法、治療薬、生活スタイル、食品などを批判する意図や、推奨する意図は一切ございません。
本記事は、医師による診断や個別の医療アドバイスに代わるものではありません。
実際の治療方針や服薬については、必ず主治医にご相談ください。
読者の皆様は、記事の内容をご自身の責任において吟味し、適切に判断してご利用ください。
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