
結論「推奨される運動量がこなせなくても、週1回のジム通いや1日1回の「運動スナック」を行うだけで、何もしない場合に比べて確実に筋力が向上することが判明しました。」
この記事はこんな方におすすめ
✅「仕事が忙しくてジムに行く時間がない」と運動を諦めている方
✅「週に2〜3回も運動なんて絶対に無理」と最初から心が折れている方
✅ジムに入会しても結局「幽霊会員」になってしまいがちな方
✅1分程度の隙間時間ならあるが、それで意味があるのか疑問な方
時間のない方・結論だけサクッと知りたい方へ
🔴疑問:世の中で言われている「週2回以上、1回数セット」という筋トレの基準を守れないなら、やっても意味がないのでしょうか?
🟡結果:いいえ、意味はあります。「週1回だけ」や「1日1回数分(運動スナック)」のような最小限の運動でも、何もしないより確実に筋力が向上することが分かりました。
🟢教訓:完璧を目指して0になるより、不格好でも「1」を積み重ねましょう。週末だけの運動や、仕事の合間の「つまみ食い運動」でも体は変わります。
🔵対象:現在筋トレ習慣のない一般成人を対象とした複数の研究のレビュー(国際誌)。生物学的な反応に基づくため日本人にも十分応用可能です。

※本記事内の画像は主にChat GPTおよびGeminiを用いて、すべてAIで生成しております。
すべてイメージ画像であり、本文の内容を正確に表したものではありません。
あらかじめご了承ください。
はじめに
皆さん、こんにちは!
皆さんは「運動しなきゃ…」と思いながらも、「忙しいからまた今度」と自分に言い訳をしてしまった経験はありませんか?
「筋トレは週に2〜3回、1時間はやらないと効果がない」なんて言われると、忙しい私たちはそのハードルの高さに圧倒されてしまいますよね。
でも、もし「1日1分のお菓子をつまむような感覚でいい」と言われたらどうでしょう?
本日ご紹介するのは、まさにそんな私たちの救世主とも言える「最小用量(ミニマル・ドース)の筋トレ」と、その中の一つであるユニークな概念「運動スナック」に関する研究です。
今回読み解くのは、スポーツ医学界の権威ある国際誌『Sports Medicine』に掲載された、最新のレビュー論文です。
今回は、忙しい現代人が賢く健康を維持するための「最小の努力で最大の効果(に近いもの)」を得る方法を一緒に読み解いていきましょう。

noteで簡略版も公開しています↓↓↓

自己紹介
こんにちは! 某県の大規模病院で外科医として約20年の経験を持つ「医学論文ハンター・Dr.礼次郎」です。
海外の権威ある医学雑誌に掲載された論文を一編ずつ読み解いた、
生の「一次情報」をもとに、医学に詳しくない方にもわかりやすく解説しています。
日々、皆さんに信頼できる医療情報をお届けします!

※本記事は、PubMed掲載の査読付き論文をもとに、現役医師が一次情報をわかりやすく解説しています。
以下に出典を明示し、信頼性の高い医療情報をお届けします。
今回読んだ論文
“”Resistance Exercise Minimal Dose Strategies for Increasing Muscle Strength in the General Population: an Overview””
(一般集団における筋力増強のためのレジスタンス運動の最小用量戦略:概要)
James L Nuzzo, Matheus D Pinto, Benjamin J C Kirk, et al.
Sports Med. 2024 May;54(5):1139-1162. doi: 10.1007/s40279-024-02009-0. Epub 2024 Mar 20.
PMID: 38509414 DOI: 10.1007/s40279-024-02009-0
掲載雑誌:Sports Medicine【スイス IF 9.50(2024)】 2024年より
研究の要旨(Abstract)
研究目的
筋トレ習慣がない人に対し、推奨ガイドライン未満の「最小用量」の運動が筋力に与える効果を定義し検証すること。
研究方法
過去の文献を概観する「オーバービュー」の手法を用い、5つの最小用量戦略(週末戦士、1セット法、運動スナックなど)に関する研究を整理した。
研究結果
紹介したすべての最小用量アプローチにおいて、何もしない場合と比較して筋力の向上が認められた。
特に「週末戦士」と「1セット法」の証拠が強固であった。
結論
最小用量の筋トレは筋力を改善するため、現在運動していない人々に対して「何もしないよりはずっと良い」として推奨できる。
考察
最小用量のアプローチは、時間がない人々にとっての障壁を下げ、将来的な運動習慣への「入り口」となる可能性がある。
研究の目的
この研究が解決しようとしたのは、「時間がない」という理由で筋トレを諦めている人々に、もっと手軽な選択肢を提示できないかという問いです。
多くの公衆衛生機関は「週2回以上、全身の筋肉を使う運動」を推奨していますが、実際には多くの人がこれを達成できていません。
そこで研究者たちは、「推奨基準を満たさなくても、少しでもやれば効果があるのではないか?」という点に着目し、効果的な「最小限の量(Minimal Dose)」を定義・検証しようとしました。

研究の対象者と背景
この研究は特定の臨床試験ではなく、既存の多くの研究をまとめたオーバービューです。
主な対象とされたのは、現在レジスタンス運動(筋トレ)を行っていない健康な一般成人です。
取り上げられた研究には、若者から高齢者、一部の患者層まで幅広く含まれています。
世界中の研究が含まれており、筋肉が負荷に対してどう反応するかという生物学的なメカニズムは人類共通であるため、私たち日本人にも十分に当てはまると考えられます。
ただし、一部の研究は実験室内の特殊な機器を用いているため、日常生活への応用には少し工夫が必要な点もあります。

研究の手法と分析の概要
研究チームは、文献検索を通じて「最小用量」に該当する筋トレ戦略を以下の5つに分類し、それぞれの効果を検証しました。
ウィークエンド・ウォリアー(週末戦士)
週1回(または2回)にまとめて行う。
シングル・セット
1種目につき1セットだけ行う(週2回以上)。
運動スナック
1日数分程度の短い運動を毎日行う。
ストレングス・テストの練習
全力の1回(1RM)などを練習として行う。
エキセントリック(伸張性)最小用量
筋肉が伸びる動き(負荷を下ろす動き)だけを少量行う。
これらの手法が、従来の「推奨ガイドライン」や「何もしない群」と比べてどうだったかを分析しています。

【補足:各種用語】
レジスタンス運動(Resistance Exercise)
いわゆる「筋トレ」のことです。
ダンベルやマシンのほか、自分の体重(自重)を使った運動も含まれます。
運動スナック(Exercise Snacking)
お菓子をつまむように、1分未満〜数分の短い運動を1日に何度もちょこちょこ行うスタイルのことです。
エキセントリック収縮(Eccentric Contraction)
筋肉が力を出しながら、引き伸ばされる動きのことです。
重い荷物をゆっくりと床に置くときや、階段を下りる動きがこれに当たります。
研究結果
この論文が明らかにした、忙しい私たちにとっての「希望の光」となる主な発見は以下の通りです。
「週1回」でも「1セット」でも筋肉は強くなる
5つの最小戦略すべてにおいて、運動を全くしない場合と比べて筋力の向上が確認されました。
ウィークエンド・ウォリアー(週1回)
週1回のトレーニングでも、全身の筋力を向上させるのに有効であることが示されました。
平日に時間が取れない人にとって、週末にまとめて行うスタイルは科学的に支持されています。
シングル・セット(1セット法)
「3セットやらなきゃ意味がない」は誤解です。
1種目につき1セットだけでも、週2回以上行えば、何もしないグループよりも明らかに高い効果(筋力が約20%向上など)が得られることが示されました。

隙間時間の「運動スナック」も効果あり
今回特に注目したいのが「運動スナック」の結果です。
1回1分〜数分の運動を1日に数回行う「スナック」方式でも、以下のようなポジティブな結果が出ています。
高齢者の足腰強化
1日2回、椅子からの立ち上がりや足踏みなどの運動(各1分程度)を4週間続けた結果、脚の筋力やパワーが向上しました。
不快感の軽減
大学生が勉強の合間に「机での腕立て伏せ」や「スクワット」などのスナック運動を行ったところ、体の不快感や眠気が軽減しました。
血糖値の改善
夕方の座りっぱなしの時間に、30分おきに3分間の運動スナック(スクワットなど)を挟むことで、食後の血糖値上昇が抑えられたという報告もあります。

変化がなかった、または注意すべき点
一部の非常に限定的な実験(例:腕の一部の筋肉だけを週1回動かすなど)では筋力が変わらなかった例もありました。
また、当然ながら「推奨ガイドライン(週2〜3回、複数セット)」を行ったグループの方が、筋肉のサイズや筋力の伸び幅は大きかったです。
最小用量はあくまで「やらないよりはずっと良い」という位置づけです。
この結果は、私たちにとって
「完璧なトレーニングができなくても、少しやるだけで確実にプラスになる」
ということを統計的な裏付けとともに教えてくれています。
研究の結論
「ゼロ」と「イチ」の差は劇的に大きい
本研究の結論として、最小用量のレジスタンス運動は、筋力およびその他の健康指標を改善するため、現在運動していない人々に推奨できるとされています。
これまでの「やらなきゃいけない基準」が高すぎて挫折していた人に対し、「お菓子をつまむ感覚で運動しよう」というメッセージを支持する強力な科学的根拠となります。

礼次郎の考察とまとめ
論文著者らの考察
著者らは、この「最小用量」アプローチが、運動不足の人々にとっての「ゲートウェイ(入り口)」になるかもしれないと述べています。
最初から高い目標を掲げるのではなく、まずは最小限から始めて、効果を実感することで、自然と「もう少しやってみようかな」という行動変容につながる可能性があるからです。
一方で、著者らは限界点として、これらのアプローチが「従来のたっぷり時間をかける運動」ほどの健康効果(寿命の延伸など)をもたらすかはまだ不明確である点も認めています。
日常生活へのアドバイス
さあ、この論文の結果、特に「運動スナック」の概念を私たちの忙しい日常にどう落とし込むか、具体的な作戦を立てましょう。
「運動スナック」をつまみ食いしよう
これが最も手軽です。論文にあったように、1日の中で数回、「1分だけ」運動します。
・お湯が沸くまでの待ち時間にスクワット
・トイレに行ったついでに壁で腕立て伏せ
・テレビCMの間にカーフレイズ(爪先立ち)
これなら着替える必要も、まとまった時間も要りません。
「塵も積もれば筋肉となる」です。
「週末戦士」になろう
平日は仕事でクタクタなら、潔く諦めてOKです。
その代わり、週末のどちらか1日だけ、少ししっかり体を動かしましょう。
週1回でも効果はあると論文が保証しています。
「1セット入魂」で時短ジム
ジムに行っても、何セットもやる必要はありません。
全種目「1セットだけ」と決めれば、30分で終わります。
これなら仕事帰りでも寄れるはずです。
下り坂や階段を活用
筋肉を伸ばす刺激(エキセントリック)は効率が良いとされています。
エレベーターを使わず、「階段を下りる」ことを意識的にやってみましょう。

「3セットやらなきゃ」「まとまった時間がなきゃ」という強迫観念が、実は一番の敵だったのかもしれませんね。
「お菓子をつまむように運動する」。
この気軽さが、私たちの健康を守る最大の武器になるはずです。
締めのひとこと
「完璧な計画よりも、今日できる不完全な一回を愛しましょう。」

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!
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記事の内容は、筆者自身が論文を読み解き、わかりやすく要約・執筆しています。
免責事項
本記事でご紹介した内容は、あくまで特定の査読済み医学論文の科学的知見を解説することのみを目的としており、筆者(Dr.礼次郎)個人の、診療上の推奨や個人的な意見ではありません。
特定の治療方法、治療薬、生活スタイル、食品などを批判する意図や、推奨する意図は一切ございません。
本記事は、医師による診断や個別の医療アドバイスに代わるものではありません。
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