【6万人超の日本人調査】1歳時の「テレビ時間」が3歳時の「便秘」を招く?驚きの関係性

テレビを見続けて座り込む幼児と、運動不足や消化の滞りをやさしく示唆するイラスト

結論「1歳時点でのテレビやDVDの視聴時間が長いほど、3歳になった時の「慢性便秘」のリスクが高まることが判明しました。」

この記事はこんな方におすすめ

✅家事の間、ついつい子どもに長時間テレビや動画を見せてしまっている方
✅子どもの便秘がなかなか治らず、原因がわからなくて悩んでいる方
✅「国の健康調査」のような確かなデータに基づいた育児情報を知りたい方
✅薬に頼る前に、生活習慣で子どものお腹の調子を整えたい方

時間のない方・結論だけサクッと知りたい方へ

🔴疑問:1歳の赤ちゃんにテレビやDVDを長時間見せると、将来のお通じに悪影響があるって本当?

🟡結果:本当です。1歳時の視聴時間が長ければ長いほど、3歳での慢性便秘リスクが最大約1.5倍まで段階的に上昇することが確認されました。

🟢教訓:テレビ漬けは運動不足や水分不足を招く可能性があります。見終わったら「体を動かす遊び」をセットで行いましょう。

🔵対象:北海道から沖縄まで、日本全国の約6万3千人の親子を対象とした大規模調査です。まさに私たち日本人のためのデータです。

※本記事内の画像は主にChat GPTおよびGeminiを用いて、すべてAIで生成しております。
すべてイメージ画像であり、本文の内容を正確に表したものではありません。
あらかじめご了承ください。

はじめに

皆さん、こんにちは!

毎日育児にお仕事に、本当にお疲れ様です。

突然ですが、皆さんは「少しでいいから静かにしててほしい!」と、お子さんにテレビやDVDを長時間見せてしまうこと、ありませんか?

夕飯の支度中など、動画サイトや教育テレビはまさに「神・育児ツール」ですよね。

でも、もしその習慣がお子さんの「便秘」の原因になっているとしたら

……ちょっとドキッとしませんか?

わたしも、便秘気味の患者さんには「運動」を勧めますが、まさか1歳の赤ちゃんでも同じことが言えるとは驚きでした。

本日ご紹介するのは、皆さんもしかしたら初めて聞く名前かもしれませんが、「エコチル調査」という日本の超大規模なデータから導き出された研究です。

掲載されているのは『Environmental Health and Preventive Medicine』という、日本の環境と健康を専門とする権威ある医学雑誌です。

今回は、この興味深い研究内容を、皆さんと一緒に読み解いていきましょう。

noteで簡略版も公開しています↓↓↓

【6万人超の日本人調査】1歳時の「テレビ時間」が3歳時の「便秘」を招く?驚きの関係性|Dr.礼次郎
1歳のテレビ時間が長いほど、3歳の便秘リスクが最大1.5倍に跳ね上がる──。 日本人6万人超を追跡した大規模調査が、衝撃の事実を突き止めました。 こんにちは! 某県の大規模病院で外科医として約20年の経験を持つ「医学論文ハンター・Dr.礼次...

自己紹介

こんにちは! 某県の大規模病院で外科医として約20年の経験を持つ「医学論文ハンター・Dr.礼次郎」です。

海外の権威ある医学雑誌に掲載された論文を一編ずつ読み解いた、

生の一次情報をもとに、医学に詳しくない方にもわかりやすく解説しています。

日々、皆さんに信頼できる医療情報をお届けします!

信頼できる医学情報を発信する外科医・Dr.礼次郎が指を指すイラスト

※本記事は、PubMed掲載の査読付き論文をもとに、現役医師が一次情報をわかりやすく解説しています。
以下に出典を明示し、信頼性の高い医療情報をお届けします。

今回読んだ論文

“”Association between TV/DVD screen exposure time at age 1 and risk of chronic constipation at age 3: the Japan Environment and Children’s Study””

(1歳時のテレビ/DVDスクリーン視聴時間と3歳時の慢性便秘リスクとの関連:エコチル調査(子どもの健康と環境に関する全国調査))

Masashi Hotta, Satoyo Ikehara, Makiko Tachibana, et al.

Environ Health Prev Med. 2025:30:80. doi: 10.1265/ehpm.25-00109.

PMID: 41093587 DOI: 10.1265/ehpm.25-00109

掲載雑誌:Environmental Health and Preventive Medicine【日本 IF2.5(2024)】 2024年より

研究の要旨(Abstract)

研究目的

近年増えているデジタル機器の画面を見る時間(スクリーンタイム)が、幼児期の慢性便秘のリスクに関連しているかどうかを明らかにすること。

研究方法

日本の国家プロジェクト「エコチル調査」に参加した約6万3千人の日本人乳児のデータを使い、1歳時の視聴時間と3歳時の便秘の有無を追跡調査しました。

研究結果

1歳時のテレビ/DVD視聴時間が長いグループほど、3歳になった時に慢性便秘である割合が高いという明確な傾向が見られました。

結論

1歳時点での長時間のスクリーン視聴は、後の慢性便秘リスクと関連しており、乳児期から過度な視聴は避けるべきであると考えられます。

考察

長時間視聴による「座りっぱなし(運動不足)」や、視聴に集中することによる「水分・食事摂取の乱れ」が腸の働きに影響している可能性があります。

研究の目的

子どもの便秘はとてもありふれた問題ですが、生活の質(QOL)を下げてしまう厄介な症状でもあります。

特にトイレトレーニングが始まる2〜4歳頃に便秘になる子が多いと言われています。

これまでも「小学生や高校生」を対象に、スマホやゲームの時間と便秘の関係を調べた研究はありましたが、対象人数が少なかったり、因果関係が不明だったりしました。

そこでこの研究は、「便秘が起こりやすい2〜4歳の幼児」に焦点を当て、しかも「過去の記憶ではなく、前向きに追跡したデータ」を使って、本当にテレビを見る時間が便秘のリスクになるのかを突き止めようとしました。

まさに、親御さんが一番知りたい時期の疑問に答える研究なのです。

研究の対象者と背景

この研究のすごさは、なんといってもその規模と信頼性です。

「エコチル調査」という言葉、皆さんご存知でしょうか?

おそらくほとんどの方が初耳だと思います。

これは環境省が主導している「子どもの健康と環境に関する全国調査」の愛称で、実は10万組もの親子が参加している国家レベルの巨大プロジェクトなんです。

今回の論文では、その中からデータが揃っている63,697人もの子どもたちを解析対象としています。

北海道から沖縄まで全国15地域のデータが含まれており、先天的な腸の病気を持つ子などはあらかじめ除外されています。

つまり、「日本の一般的な子どもたち」の健康状態をそのまま反映した、私たち日本人にとって非常に信頼性の高いデータだと言えます。

海外のデータではなく、日本のデータであるという点が非常に重要です。

研究の手法と分析の概要

研究チームは、以下の手順で分析を行いました。

データの収集

アンケート調査を使用。

原因(1歳時)

「普段の1日に、テレビやDVDを何時間見せていますか?」という質問に対し、

「なし」
「1時間未満」
「1〜2時間未満」
「2〜4時間未満」
「4時間以上」

の5グループに分けました。

    ◦ 結果(3歳時):

3歳の時点で

「慢性便秘(ROME III基準に準拠)」

の状態にあるかを判定しました。

統計解析

単に「テレビを見ている子に便秘が多い」というだけでなく、他の要因(親の学歴、世帯収入、保育園に通っているか、母乳か人工乳か、肥満かどうかなど)が結果に影響しないよう、「ロジスティック回帰分析」という手法で補正を行いました。

【補足:各種用語】

オッズ比(Odds Ratio)

ある事象(ここでは便秘)が起こる確率が、基準となるグループに比べて「何倍になりやすいか」を示す数値です。
1より大きければリスクが高く、1より小さければリスクが低いことを意味します。

交絡因子(こうらくいんし)の調整

例えば「テレビを長く見る家庭は、実は食事の内容も違うかもしれない」といった、結果に影響を与えそうな他の要因の影響を取り除く統計処理のことです。
これにより純粋に「テレビの時間」の影響を見ることができます。

研究結果

ここからが、この論文のハイライトです。6万人以上のデータを分析した結果、非常に興味深い事実が浮かび上がりました。

「見れば見るほど」リスクが上がる(用量反応関係)

最も注目すべきは、テレビやDVDを見る時間が長くなればなるほど、きれいな階段状に便秘のリスクが上がっていったことです。

「全く見ない」グループを基準(1.00)とした場合の、3歳時点での便秘リスク(調整オッズ比)は以下の通りでした。

• 📺 視聴なし:基準(1.00)
• 📺 1時間未満:1.15倍
• 📺 1〜2時間未満:1.22倍
• 📺 2〜4時間未満:1.37倍
• 📺 4時間以上:1.53倍 ❗

なんと、1日4時間以上見ている子は、全く見ない子に比べて約1.5倍も便秘になりやすかったのです。

これは統計学的にも偶然とは言えない(p < 0.001)確実な差でした。

男の子も女の子も関係なし

「うちは男の子だから」「女の子だから」という性別による差があるかも調べられましたが、結果は「男女ともに同じ傾向」でした。

性別に関わらず、長時間の視聴はリスクになるようです。

つまり、「男の子ならテレビを見ても大丈夫」といった逃げ道はないということです。

この結果が意味すること

単純に「テレビが悪い」というよりも、「1歳という運動発達が著しい時期に、画面の前で動かない時間が長くなること」が、2年後の排便習慣にまで響いている可能性を示しています。

たかがテレビ、されどテレビ。

毎日の積み重ねが、お子さんのお腹の調子を左右しているのかもしれません。

研究の結論

「乳児期のスクリーンタイム過多は、将来の便秘のサイン」

本研究の結論はシンプルかつ強力です。

「1歳時点でのテレビ/DVD視聴時間の長さは、3歳時点での慢性便秘のリスクと正の相関がある」。

これは、子どもが便秘になりやすい年齢(2〜4歳)を迎える前の、さらに早い段階(1歳)での生活習慣が重要であることを示唆しています。

便秘予防は、トイトレが始まる前から始まっているのです。

礼次郎の考察とまとめ

論文著者らの考察

なぜテレビを見ると便秘になるのでしょうか? 論文の著者たちは、いくつかの可能性を挙げています。

運動不足(Sedentary Behavior)

テレビを見ている間は座りっぱなしになります。
運動は腸の血流を良くし、動きを活発にしますが、座ってばかりだとその恩恵を受けられません。

食事・水分の問題

画面に集中しすぎると、喉の渇きに気づかなかったり、食事をおろそかにしたりして、便秘に必要な水分や食物繊維が不足する可能性があります。

腸内環境の変化

動物実験などのレベルでは、運動不足が腸内細菌(ビフィズス菌など)に悪影響を与える可能性も示唆されています。

日常生活へのアドバイス

この研究結果を受けて、私たち日本人が明日からできることを考えてみました。

「ながら見」をやめてみる

食事中や遊んでいる最中にテレビをつけっぱなしにするのをやめましょう。メリハリが大切です。

視聴後は体を動かす

テレビを30分見たら、その後は親子でくすぐりっこをしたり、追いかけっこをしたりして、腸を揺らすような遊びを取り入れてみてください。

水分補給を意識的に

テレビに夢中な子どもは水を飲むのを忘れます。
CMの間や動画の区切りで「お茶飲もうか」と声をかけてあげましょう。

罪悪感は持たないで

「今まで見せすぎてしまった!」と自分を責める必要はありません。
今日から「少し時間を短くする」「見終わったら動く」を意識するだけで十分な第一歩です。

テレビは育児の強力な味方ですが、頼りすぎるとお腹の動きを止めてしまう「諸刃の剣」かもしれません。

「動画を見終わったら、お腹を動かす時間!」

を合言葉に、親子で楽しく便秘予防をしていきましょう。

締めのひとこと

「静止した時間よりも、躍動する時間が健康なリズムを刻みます。」

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!

もし本記事が参考になったら、他の記事もぜひのぞいてみてください。

これからも皆さまの知的好奇心を満足させられる情報をお届けできるよう努力していきます。

本ブログでは、Pubmed医中誌Clinical Keyヒポクラm3日経メディカルケアネットなどの信頼性ある医療情報サイトを参考に、論文の検索・選定を行っています。
記事の内容は、筆者自身が論文を読み解き、わかりやすく要約・執筆しています。

画像は主にChat GPT・Geminiを使用しAIで作成しております。

あくまでも、すべてイメージ画像です。

本文の内容を正確に表した画像ではありませんのでご注意ください。

免責事項

本記事でご紹介した内容は、あくまで特定の査読済み医学論文の科学的知見を解説することのみを目的としており、筆者(Dr.礼次郎)個人の、診療上の推奨や個人的な意見ではありません。

特定の治療方法、治療薬、生活スタイル、食品などを批判する意図や、推奨する意図は一切ございません。

本記事は、医師による診断や個別の医療アドバイスに代わるものではありません。

実際の治療方針や服薬については、必ず主治医にご相談ください。

読者の皆様は、記事の内容をご自身の責任において吟味し、適切に判断してご利用ください。

記事内の画像やイラストは、AIを用いて内容をイメージ化したものであり、本文の内容を正確に表したものではありませんので、あらかじめご了承ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました