20年追跡で判明!たった大さじ0.5杯のオリーブオイルで“太りにくい体”になる科学的理由

オリーブオイル摂取で体重増加を抑える健康・栄養イラスト|トマト・レタス・アボカドとバター禁止マーク

結論「たった大さじ0.5杯のオリーブオイルで、長期的に体重増加を防げるかもしれません」

この記事はこんな方におすすめ

✅健康的に体重を管理したい人
✅バターやマーガリンをよく使う人
✅中年期以降の体重増加が気になる人
✅食生活を見直して心臓や血管の健康も守りたい人

時間のない方・結論だけサクッと知りたい方へ

🔴疑問:オリーブオイルが健康に良いって言うけど本当?
🟡結果:0.5大さじ(7g)増やすごとに平均0.09kg体重減。他の油やバターは逆に体重増加。
🟢教訓:バターや他の油をオリーブオイルに置き換えると、長期的な体重増加を抑えられる。
🔵対象:アメリカの中年男女約12万人、20年以上追跡。日本人でも油の種類選びに活かせそう。

※本記事内の画像は主にChat GPTおよびGeminiを用いて、すべてAIで生成しております。
すべてイメージ画像であり、本文の内容を正確に表したものではありません。
あらかじめご了承ください。

はじめに

皆さん、こんにちは!

皆さんは、日々の食事で使う油とどう向き合っていますか?

油は料理をおいしくしてくれますが、「太る原因になりそう…」と心配になることもありますよね。

実際、油にもいろいろな種類があり、健康によいとされるものもあれば、あまりおすすめできないものもあります。

当ブログでも以前、「植物油や魚油を増やすことで長期的な死亡リスクが下がる」という研究をご紹介しました。

今回はもっと身近なテーマです。そう、「体重管理」

もし、毎日使う油の種類を変えるだけで、長期的に体重が減らせるとしたら…ちょっと試してみたくなりませんか?

今回は、アメリカの大規模研究から明らかになった「油の種類と体重変化の関係」について、『The American Journal of Clinical Nutrition』に掲載された最新論文をもとに、わかりやすく解説していきます。

自己紹介

こんにちは! 某県の大規模病院で外科医として約20年の経験を持つ「医学論文ハンター・Dr.礼次郎」です。

海外の権威ある医学雑誌に掲載された論文を一編ずつ読み解いた、

生の「一次情報」をもとに、医学に詳しくない方にもわかりやすく解説しています。

日々、皆さんに信頼できる医療情報をお届けします!

信頼できる医学情報を発信する外科医・Dr.礼次郎が指を指すイラスト

※本記事は、PubMed掲載の査読付き論文をもとに、現役医師が一次情報をわかりやすく解説しています。
以下に出典を明示し、信頼性の高い医療情報をお届けします。

今回読んだ論文

“Changes in olive oil consumption and long-term body weight changes in 3 United States prospective cohort studies”

(オリーブオイル摂取量の変化と長期的な体重変化:米国3つの前向きコホート研究)

Am J Clin Nutr. 2025 May;121(5):1149-1156.

PMID: 39978469 DOI: 10.1016/j.ajcnut.2025.02.012

掲載雑誌:The American Journal of Clinical Nutrition【アメリカ:IF 6.9(2024)】 2025年5月

研究の要旨

研究目的

米国成人におけるオリーブオイル摂取増加と長期的体重変化の関連を検証。

研究方法

NHS, NHSII, HPFSの3コホート、慢性疾患のない65歳以下男女121,119人を対象に20〜24年追跡。4年間隔で摂取量と体重を測定。

研究結果

0.5大さじ/日の増加で平均0.09kg体重減少。他の植物油やバターは逆に体重増加と関連。代替解析ではバター等をオリーブオイルに置換すると体重増加が減少。

結論

オリーブオイル摂取は中年期成人の体重管理に有益。

考察

脂質の「質」が重要であり、飽和脂肪よりも一価不飽和脂肪を多く含む食品が望ましい。

研究の目的

オリーブオイルは地中海地域では日常的に使われ、心臓病や生活習慣病の予防に役立つことが多くの研究で示されています。

しかし米国では、食文化の違いからオリーブオイルの消費量は比較的少なく、その代わりにバターやマーガリン、コーン油、大豆油などが多く使われています

これらの油は、オリーブオイルとは脂肪酸の構成や健康への影響が異なるため、単純に「油=体に悪い」とは言い切れませんが、種類によって体重や健康への影響は変わる可能性があります。

特に、長期間にわたってオリーブオイルを摂取した場合、体重の増減にどのような影響があるのかは、米国の大規模な追跡研究では十分に検証されていませんでした。

そこで本研究では、米国の中年期男女12万人以上を対象に、オリーブオイルの摂取量の変化と長期的な体重変化との関係を調べ、さらにバターや他の植物油との比較も行うことを目的としました。

研究の対象者と背景

対象となった人々

この研究では、米国の3つの大規模な前向きコホート研究に参加した中年期から高齢期の男女が対象となりました。

・看護師健康調査(Nurses’ Health Study: NHS)

・看護師健康調査II(NHS II)

・医療従事者追跡調査(Health Professionals Follow-up Study: HPFS)

人数と期間

合計121,119人(女性92,383人、男性28,736人)を対象に、最大28年間追跡しました。

調査開始時は、心臓病や糖尿病、がんなどの重大な病歴を持たない人が選ばれています。

対象者の特徴

対象者は、米国在住で医療・看護系の職業に就く人が多く、比較的健康状態や食事記録の精度が高い集団でした。

研究の手法と分析の概要

研究デザイン

前向きコホート研究(長期間にわたり同じ人を追跡し、生活習慣と健康の関係を調べる方法)です。

データ収集

食事内容は4年ごとに配布される食事調査票(Food Frequency Questionnaire: FFQ)で記録されました。

この中から、オリーブオイル・他の植物油・バター・マーガリンなどの摂取量を算出しました。

食事調査票(Food Frequency Questionnaire: FFQ)

FFQは、過去数か月〜1年の間に、特定の食品や飲み物をどのくらいの頻度で食べたかを自己申告で答えるアンケート方式の調査票です。

たとえば、「オリーブオイルを大さじ1使う料理を週に何回食べますか?」や「バターをパンに塗ることはどれくらいの頻度ですか?」といった質問が並びます。

この方法は、大規模な人の食習慣を長期間にわたって把握できるという利点がありますが、正確さは回答者の記憶や自己申告に依存します。そのため、研究では可能な限り質問項目を具体的にし、繰り返し調査を行って精度を高めています。

体重測定

体重は2年ごとに自己申告で報告され、その変化量を計算しました。

分析方法

・4年間の油の摂取量変化と、次の4年間の体重変化の関係を解析

・他の食事要因(総カロリー、他の食品群の摂取量)や生活習慣(運動、喫煙、飲酒)を統計的に調整

・脂質の種類を置き換えた場合の体重変化もシミュレーション

研究結果

主な発見

オリーブオイルを多く摂る人ほど、長期的な体重増加がわずかに抑えられ、場合によっては減少しました。

1日あたり約7g(大さじ0.5杯)多く摂取するごとに、4年間で平均0.09kgの体重減少が見られ、

この傾向は男女・年齢層・BMI区分・地域に関係なく一貫していました。

短期では差が小さいものの、長期では積み重なって大きな差につながる可能性があります。

さらに、もともとのオリーブオイル摂取量が少なかった人では、増加による体重増加抑制効果がより大きい傾向が見られました。

つまり、普段あまりオリーブオイルを使っていない人ほど、置き換えによるメリットが得やすい可能性があります。

他の油との比較

同じ量(7g/日)を増やした場合の4年間の体重変化は次の通りです。

脂質の種類体重変化(4年間)
オリーブオイル-0.09kg(減少)
他の植物油+0.16kg(増加)
バター+0.37kg(増加)
マーガリン+0.07kg(増加、2000年以降はほぼ変化なし)

※マーガリンの影響減少は、トランス脂肪酸使用削減や規制強化が背景にあります。

トランス脂肪酸使用削減や規制強化とは

トランス脂肪酸は、マーガリンやショートニングなど一部の加工油脂に多く含まれる脂質で、心臓病のリスクを高めることが多くの研究で示されています。

米国では2000年代後半から食品業界全体で使用を減らす取り組みが進み、2015年には食品医薬品局(FDA)が「人工的に添加されたトランス脂肪酸は安全でない」と正式に判断しました。

この決定を受け、2018年以降ほとんどの加工食品から人工トランス脂肪酸が排除され、マーガリンや加工菓子の成分が大きく変化しました。

その結果、マーガリンを摂取しても以前のように体重増加や健康への悪影響が見られにくくなったと考えられます。

置き換え効果

脂質をオリーブオイルに置き換えることで、4年間で次のように体重増加を防げました(7g/日換算)。

置き換え前置き換え後(オリーブオイル)増加防止量
バターオリーブオイル0.52kg
他の植物油オリーブオイル0.16kg
マーガリンオリーブオイル0.18kg

増加防止量とは

「増加防止量」とは、この研究で使われている「もし他の油をオリーブオイルに置き換えたら、どれだけ体重の増加を防げたか」という概念です。

具体的には、

まず「ある油を使い続けた場合」と「オリーブオイルに置き換えた場合」の4年間の体重変化の差を計算します。

その差が「増加防止量」として示されています。

例えば、

バターを7g/日多くとると4年間で+0.37kg体重が増える一方、オリーブオイルを7g/日多くとると-0.09kg減ります。

差は 0.37 – (-0.09) = 0.46kg ですが、統計的な調整や別分析を加えるとおよそ 0.52kg の増加防止効果があると推定されました。

つまり、これは「食事の油の種類を変えることで、どれくらい体重の増加を防げるか」を示す指標で、実際の減量効果というより“増えにくくなる効果”のことです。

信頼性と背景

総カロリー、炭水化物やたんぱく質摂取量、運動、喫煙、飲酒などを統計的に調整しても結果は変わらず、信頼性が高いと考えられます。

オリーブオイル増加は、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸の減少とセットで起きており、これが効果の背景にある可能性があります。

効果は小さいながらも統計的に有意で、偶然の結果ではないとされています。

また、オリーブオイル摂取を増やしても総摂取カロリーは増加せず、場合によってはわずかに減少していました。

これは、置き換えによる高カロリー食品の減少や、一価不飽和脂肪酸による満腹感持続の効果で、自然に食事量が調整された可能性があります。

研究の結論

摂取油の種類と体重変化は関係する

オリーブオイルを多く摂る人は、長期的な体重増加が抑えられる傾向がありました。

1日あたり約7g(大さじ0.5杯)多く摂取するごとに、4年間で平均0.09kgの体重減少が見られました。

この効果は年齢、性別、BMI、人種にかかわらず一貫していました。

置き換えで効果が高まる

バターやマーガリンなどをオリーブオイルに置き換えると、4年間で0.16〜0.52kgの体重増加を防ぐことができました。

小さくても意味のある差

効果は大きくはないものの、長期間積み重なれば健康にプラスの影響をもたらす可能性が高いと考えられます。

【礼次郎の考察とまとめ】

なぜこの結果になったのか(論文著者の考察)

著者らは、オリーブオイル摂取の増加が、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸の摂取減少につながり、それが体重増加抑制の一因になったと考えています。

また、オリーブオイルに含まれる一価不飽和脂肪酸は、満腹感を高めたり、脂質代謝を改善する作用があるとされます。

さらに、観察期間中もこの傾向は一貫しており、偶然や一時的な食事変化による影響ではない可能性が高いと結論づけています。

著者らは、オリーブオイル摂取が多い人は野菜や全粒穀物、果物などの摂取量も多く、食事全体の質が高い傾向があることも確認しました。

こうしたバランスの取れた食生活が、体重増加を抑える一因になっている可能性があります。

脂肪酸の種類について

飽和脂肪酸(Saturated Fatty Acids)

常温で固まりやすい脂質で、バターやラード、肉の脂、乳製品などに多く含まれます。摂りすぎると血中コレステロール値が上がり、心臓病のリスクが高まるといわれています。

トランス脂肪酸(Trans Fatty Acids)

人工的に加工された油脂(マーガリン、ショートニングなど)や一部の加工食品に含まれます。心臓病のリスクを高めるだけでなく、炎症や体重増加にも関与するとされます。前述のようにアメリカではほぼ全廃されました。

一価不飽和脂肪酸(Monounsaturated Fatty Acids)

オリーブオイルやアボカド、ナッツなどに多く含まれる脂質です。血中の悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを保つ作用があります。また、満腹感を持続させやすく、脂質代謝にも良い影響があると考えられています。

日常生活にどう活かすか

この研究は、ただ油を減らすだけでなく「質を変える」ことが重要であることを示しています。

料理やドレッシングに使う油を、バターやショートニングからオリーブオイルに置き換えるだけでも、長い目で見れば体重管理の助けになります。

ただし、量を増やしすぎるとカロリー過多になるため、「置き換え」がポイントです。

和食でも、炒め物や和え物、スープなどにオリーブオイルを取り入れる工夫は十分可能です。

おまけ:実生活に役立つ・自分専用AIプロンプト

『オリーブオイル置き換え効果シミュレーター』

ChatGPTやGeminiなどのAIに入力して、自分の『オリーブオイル摂取による長期的な体重変化予測』を自動で計算できるプロンプトを作りましたので掲載させていただきます。

コピペ→   部分に入力するだけで結果が得られますのでよかったらご活用ください!

以下をそのままAIに入力してください。

(このプロンプトは「Changes in olive oil consumption and long-term body weight changes in 3 United States prospective cohort studies」, The American Journal of Clinical Nutrition, 2025 に基づいて作成しています)

⚠注意事項
本ツール(プロンプト)は生成AIを利用しています。AIの出力には不正確・誤解を招く表現が含まれる場合があります。
提供される内容は厳密な結論ではなく参考情報であり、ジョークアプリ程度の娯楽的ツールとしてご利用ください。
医療・健康に関する最終判断や治療方針の決定には使用せず、必要に応じて医師など専門家にご相談ください。
ご利用は自己責任でお願いいたします。

【入力用AIプロンプト】

あなたは栄養と健康に詳しいアシスタントです。
以下の質問に基づき、オリーブオイルの摂取増加が長期的に体重に与える影響を、論文データに基づいて計算・解説してください。
◎質問(  に入力してください):
・あなたが現在1日に摂っているオリーブオイルの量(gまたは大さじ換算):  g
・これから増やそうと思っているオリーブオイルの量(gまたは大さじ換算):  g
・置き換えようと思っている油の種類(例:バター、マーガリン、他の植物油):  ◎計算ルール(AIが内部で実行):
・直接効果(減少量):
⇒オリーブオイルを7g増やすごとに、4年間で平均0.09kgの体重減少→ 計算式:増加量(g) ÷ 7 × 0.09(kg)
・増加防止量(置き換え効果):
⇒バター→オリーブオイル:4年間で0.52kg防止
⇒他の植物油→オリーブオイル:4年間で0.16kg防止
⇒マーガリン→オリーブオイル:4年間で0.18kg防止
→ 選択した油の種類に応じて該当数値を足し算
◎最終効果:直接効果(減少量)+増加防止量
◎出力フォーマット(AIの回答例):
・あなたの場合の推定4年間の体重変化(kg)
・増加防止量(もし置き換えをしなかった場合との差)
・合計効果(直接減少+増加防止)
・日常生活でのアドバイス(例:調理やドレッシングの工夫)

私の食生活もシュミレーションしてもらいました

4年で0.8kg減量!笑

締めのひとこと

オリーブオイルでゆるく長く体重ケア


以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!

もし本記事が参考になったら、他の記事もぜひのぞいてみてください。

これからも皆さまの知的好奇心を満足させられる情報をお届けできるよう努力していきます。

本ブログでは、Pubmed医中誌Clinical Keyヒポクラm3日経メディカルケアネットなどの信頼性ある医療情報サイトを参考に、論文の検索・選定を行っています。
記事の内容は、筆者自身が論文を読み解き、わかりやすく要約・執筆しています。

画像は主にChat GPT・Geminiを使用しAIで作成しております。

あくまでも、すべてイメージ画像です。

本文の内容を正確に表した画像ではありませんのでご注意ください。

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