ラーメン店の多い県ほど、脳卒中で亡くなる人が多い!?全国調査で見えた驚きの傾向

ラーメン店で食事を楽しむ人々と、脳卒中のCT画像を見せる医師と家族、背景に日本地図の脳卒中死亡率ヒートマップのイラスト

結論「ラーメン店が多い地域では、脳卒中で亡くなる人も多い傾向があると全国調査で判明しました」

この記事はこんな方におすすめ

✅ラーメンがやめられないけど、健康が気になる方
✅脳卒中や高血圧に不安がある方・ご家族にそうした病歴がある方
✅地域ごとの食文化や病気の傾向に興味がある方
✅食生活と病気の関係に関心がある方

時間のない方・結論だけサクッと知りたい方へ

🔴疑問:ラーメンって美味しいけど、体に良いの?悪いの?
🟡結果:ラーメン店が多い地域では、脳卒中での死亡率も高い傾向がありました(男女ともに相関あり)
🟢教訓:高塩分・高炭水化物の食事は、脳卒中リスクに影響を与える可能性があります
🔵対象:日本全国47都道府県のデータをもとにした、公的統計に基づく信頼性の高い分析です

※本記事内の画像は主にChat GPTおよびGeminiを用いて、すべてAIで生成しております。すべてイメージ画像であり、本文の内容を正確に表したものではありません。あらかじめご了承ください。

はじめに

皆さん、こんにちは!

ラーメンって、最高に美味しいですよね。

一口すすれば一気に幸せな気分になれて、疲れも吹き飛ぶ。

そんな魔法みたいな食べ物だと思います。

でもその一方で…しょっぱいし、脂っこいし、食べ終わったあとに罪悪感が残る。

「これ、絶対体に悪いよな…」とは思いつつ、じゃあ具体的にどこがどう悪いのか、実はよく知らない。そんな方も多いのではないでしょうか。

わたしもまさにそのひとりです。

そして今日、仕事帰りに立ち寄ったラーメン屋で、「ラーメンって、本当に体に悪いのかな?」と気になってPubmedで検索してみたんです。

すると、出会ったのが今回ご紹介する、イギリスの栄養学専門誌「Nutrition Journal」に掲載された1本の論文でした。

それは、日本人の研究者が、日本全国の都道府県を対象に、ラーメン店の数とある病気の死亡率との関係を分析したというもの。

この論文は最新とは言い難いですが2019年発表なので、つまりコロナ前。

当時は日本中でラーメン店が最も盛り上がっていた時期。

ラーメン業界が元気だった“あの頃”の状況をそのまま反映した、ある意味とても貴重な研究です。

コロナ禍で飲食業界が大打撃を受けた今では、こうした調査はもう難しいかもしれません。

だからこそ、当時のデータは、ラーメンの“リアルな影響”を今に伝えてくれる重要な手がかりだと感じました。

今回は、その研究をもとに、「ラーメンの街ほど脳卒中が多い?」という意外なテーマについて、わかりやすく解説していきます。

自己紹介

こんにちは! 某県の大規模病院で外科医として約20年の経験を持つ「医学論文ハンター・Dr.礼次郎」です。

海外の権威ある医学雑誌に掲載された論文を一編ずつ読み解いた、

生の一次情報をもとに、医学に詳しくない方にもわかりやすく解説しています。

日々、皆さんに信頼できる医療情報をお届けします!

信頼できる医学情報を発信する外科医・Dr.礼次郎が指を指すイラスト

今回読んだ論文

“Ramen restaurant prevalence is associated with stroke mortality in Japan: an ecological study”

(ラーメン店の多さは日本における脳卒中死亡率と関連する:生態学的研究)

Nutr J. 2019 Sep 4;18(1):53.

PMID: 31484549 DOI: 10.1186/s12937-019-0482-y

掲載雑誌:Nutrition Journal【イギリス】 2019年9月

研究の要旨

研究目的

ラーメンの摂取と脳卒中死亡率に関連があるかどうかを調べるため。

研究方法

都道府県ごとに4種類の飲食店の割合と脳卒中死亡率を相関分析した。

研究結果

ラーメン店の割合のみが脳卒中死亡率と正の相関(r > 0.5)を示した。

結論

ラーメン店の多さは脳卒中死亡率と関連している可能性がある。

研究の目的

この研究の目的は、

ラーメンという日本で非常に身近な食文化が、脳卒中による死亡リスクとどのように関係しているのか

を明らかにすることです。

近年、世界的には「食生活と脳卒中の関係」が注目され、

地中海式ダイエットなどの“健康的な食事”が脳卒中リスクを下げるといった研究が数多く報告されてきました。

しかし日本においては、日常的な食文化

——特にラーメンのような高塩分な食品と脳卒中の関係については、ほとんど研究されていなかったのです。

また、日本国内でも地域ごとにラーメン人気の差があり、

「ラーメン店が多い地域では、脳卒中で亡くなる人も多いのでは?」

という仮説を立て、都道府県別のラーメン店数と脳卒中死亡率の相関を調べたのがこの研究です。

つまりこの研究は、日本の食文化のリアルな一面から、

“脳卒中の新たなリスク要因”

を探る試みだったのです。

研究の対象者と背景

全国47都道府県が対象

この研究では、日本全国の47都道府県が調査対象となっています。

つまり、個人ではなく、都道府県ごとの統計データを使って分析している点が特徴です。

調べたのは「ラーメン店の数」と「脳卒中死亡率」

具体的には、

・各都道府県にあるラーメン店の数(人口あたり)

・同じ都道府県の脳卒中で亡くなった人の割合(年齢・性別調整済)

この2つの数字がどれだけ関連しているかを調べました。

日本人にとって“まさに私たちの話”

対象は日本人全体、しかも都道府県レベルでの比較なので、

日本人の生活にそのまま当てはまる実用的な結果として受け取れます。

研究の手法と分析の概要

研究の種類:生態学的研究(Ecological Study)

個人ではなく、地域単位のデータ(都道府県レベル)を使って集団を分析するタイプの観察研究です。

この方法を使うことで、地域の食文化や環境が健康にどう影響するかを探ることができます。

収集したデータ

研究者たちは以下の2種類の公的データを使いました:

・脳卒中および急性心筋梗塞による死亡率(年齢・性別調整済)

→ 厚労省系の統計資料「2017年 国民健康・栄養の動向」から取得

・ラーメン店など飲食店の数

→ NTTの電話帳データベース(2017年12月時点)を使用

比較対象となった飲食店の種類

ラーメンだけでなく、以下の飲食店タイプも比較に含めて調査されました

飲食ジャンル具体例
ラーメン醤油・塩・味噌・とんこつなど
ファストフードハンバーガー、牛丼など
フレンチ・イタリアン洋食レストラン系
うどん・そば和風麺類店

使用された統計手法:ピアソン相関係数

それぞれの地域で、ラーメン店の割合と脳卒中の死亡率の間にどれだけ「関係」があるかを調べるために、

ピアソンの相関係数(r)

という統計指標が使われました。

なぜこの手法が使われたのか?

個人レベルでラーメンの摂取量を調べるのは非常に手間とコストがかかります。

ですが「ラーメン店の多さ」はその地域の“食の嗜好”をある程度反映していると考えられるため、

手軽かつ現実的な指標として採用されました。

信頼性を担保する工夫

年齢や性別の影響を除くための「調整済み死亡率」を使用

研究では「ラーメンと脳卒中の関係」を検証するため、似た性質を持つ「心筋梗塞」も同時に調査されました。

これは、ラーメンとの関連が“脳卒中に特有の傾向”なのか、それとも循環器疾患全般に共通するものなのかを見極めるためです。

【補足:各種用語】

生態学的研究

個人ではなく、都道府県などの「集団全体のデータ」を使って、過去の統計から傾向や関係性を調べる研究です。個人に当てはまる因果関係まではわかりません。

ピアソン相関係数

2つのものがどれくらい“一緒に変化しているか”を表す指標です。値は−1から+1の間を取り、関係の強さを示します。

相関係数(r)意味
+1に近い強い「正の関係」(一方が増えると他方も増える)
0関係なし
−1に近い強い「負の関係」(一方が増えると他方は減る)

なお、今回の研究では r ≒ 0.6 という値が得られました(※詳しくは研究結果で後述)。

この値は、「中等度以上の明確な相関がある」と評価されるレベルです。

研究結果

ラーメン店が多い地域では、脳卒中による死亡率が高い

全国47都道府県を対象とした調査で、

ラーメン店の多さと脳卒中死亡率には明確な関係がある

ことがわかりました。

・男性:相関係数 r = 0.594(p < 0.001)

・女性:相関係数 r = 0.625(p < 0.001)

この「ピアソン相関係数」は、0.6前後であれば中等度以上の明確な関係があるとされます。

また、p値は非常に低く、偶然の一致とは考えにくい統計的に有意な結果です。

興味深いのは、女性のほうがやや強い相関が見られた点です。

なぜ女性でより強く出たのかは本研究では検討されていませんが、性差に基づく影響の可能性も示唆されます。

※死亡率=発症率ではありません

ここで対象となったのは「死亡率」であり、発症率ではありません。

つまり、「ラーメンが脳卒中を引き起こす」とは言えず、

ラーメン店が多い地域では“脳卒中で亡くなる人が多い”傾向があるということです。

さらに、死亡率は年齢・性別で調整済みで、地域の人口構成の違いも補正されています。

地域ごとの傾向も一致

傾向は地理的にも明確で、

東北地方・北関東・南九州などではラーメン店の割合が高く、脳卒中による死亡率も高い傾向が見られました。

一方、関西や南関東(首都圏)ではラーメン店も死亡率も少ないという結果です。

他の飲食ジャンルでは相関なし

ラーメン以外の以下の飲食店では、脳卒中との有意な関係は見られませんでした

飲食ジャンル脳卒中死亡率との相関心筋梗塞死亡率との相関
ラーメン店有意な正の相関ありなし
ファストフード店なしなし
フレンチ・イタリアンなしなし
うどん・そば店なしなし

また、心筋梗塞死亡率との間にも、ラーメンを含めたどの飲食ジャンルでも有意な関係は見られませんでした。

※脳卒中は1つの病気ではありません

一般的に「脳卒中」と呼ばれる中には、

・脳梗塞(血管が詰まる)

・脳出血(血管が破れる)

・くも膜下出血(動脈瘤の破裂など)

など複数のタイプがあり、それぞれ原因やリスクが異なります。

しかし、本研究ではこれらのタイプを区別せず、「脳卒中全体」として分析されています。

※著者による補足的な考察

研究者は、ラーメンの特徴である

「高塩分」「高温」「高炭水化物」といった要素が、

出血性脳卒中や心原性脳梗塞などに影響する可能性に言及しています。

ただし、これは仮説レベルの話であり、実証データは示されていません

※データ出典元と調査方法について

・ラーメン店の数:2017年12月時点、NTTタウンページから抽出

・死亡率データ:総務省統計局・厚生労働省の公開統計

・分析単位は都道府県レベルの人口あたりの店舗数と死亡率

なお、家庭用インスタントラーメンや他業種のラーメン提供は含まれていません。

研究の結論

ラーメン店の多い地域では、脳卒中で亡くなる人も多い傾向に

この研究では、日本全国47都道府県を対象に調べた結果、

ラーメン店の多い地域では、脳卒中による死亡率が高いという関連が見られました。

男女ともに中等度以上の相関(r ≒ 0.6)があり、

統計的にも有意(p < 0.001)とされています。

ただし、「脳卒中になりやすい」ではなく、「脳卒中で亡くなる人が多い」という意味

であることが重要です。

ただし、これは“関連性”を示すものであり、

「ラーメンが脳卒中の直接的な原因である」とは言えません。

今後、個人レベルの追跡研究などが必要です。

心筋梗塞との関係はなし

一方で、心筋梗塞による死亡率との関連は確認されませんでした。

また、ラーメン以外の飲食店(ファストフードやうどん店など)でも、同様の関連は見られませんでした。

【礼次郎の考察とまとめ】

ラーメンが体に悪い「具体的な理由」が見えた?

「ラーメン=体に悪い」というイメージは昔からあります。

でも実際、どんな病気と関係しているのか、はっきり分かっていない人も多いと思います。

今回の研究は、そうした疑問に対し、

「地域全体で見たとき、脳卒中で亡くなる人の割合が高くなる傾向がある」

という形で答えを提示してくれています。

でも「ラーメン=即・病気」ではない

この結果を見て「ラーメンは今すぐやめるべき!」と極端に考える必要はありません。

なぜならこの研究は「生態学的研究」といって、地域レベルの統計から関係を見ているだけで、

個人がどれくらい食べたかは調べていないからです。

また、死亡率で見ているという点にも注意が必要です。

つまり「脳卒中になるリスク」ではなく、

「なった後に亡くなる人が多いかどうか」という視点であることも忘れてはいけません。

日本人にとっては特に身近な話

この研究は日本人のデータを、日本人の研究者が日本国内で調べたものです。

さらに、ラーメン業界がもっとも活発だった2017年のデータをもとにしており、

「ラーメンと健康」の関係を考える上では、今でも重要な意味を持っています。

ほどほどの距離感で楽しむことが大切

ラーメンは、最高においしくて幸せを感じる食べ物です。

でも、「高塩分」「高カロリー」「高温」といった要素が重なりやすいことも事実。

特に高血圧や脳卒中の家族歴がある方は、たまに楽しむ「ご褒美ラーメン」くらいの距離感がちょうど良いのかもしれません。

締めのひとこと

ラーメンは、たまのご褒美に。命あっての替え玉です


以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!

もし本記事が参考になったら、他の記事もぜひのぞいてみてください。

これからも皆さまの知的好奇心を満足させられる情報をお届けできるよう努力していきます。

本ブログでは、Pubmed医中誌Clinical Keyヒポクラm3日経メディカルケアネットなどの信頼性ある医療情報サイトを参考に、論文の検索・選定を行っています。
記事の内容は、筆者自身が論文を読み解き、わかりやすく要約・執筆しています。

画像は主にChat GPT・Geminiを使用しAIで作成しております。

あくまでも、すべてイメージ画像です。

本文の内容を正確に表した画像ではありませんのでご注意ください。


とはいえラーメン食べたいですよね!
私、礼次郎はどうしてもラーメンを食べたいときには最近この『カップヌードルPRO』を食べてます。
カロリー控えめ約290kcal、たんぱく15g、糖質50%オフ、さらに通常品と比較して塩分25%カットなのに”おいしさそのまま”です!
数年前に出たものと比べ、ほんとに”おいしさそのまま”でびっくりです

私はシーフードのほうが好みですねぇ🍤

もう全部これでいいのではと思います(笑)
だまされたと思って皆様もぜひ一度ご賞味ください!!✌️

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